進路相談へ

拍手を更新したので。
今回のネタは知る人ぞ知るネタなんだけど、分かる人はいるかなぁ。





【鳥海Y子の受難その1】

鳥海:えー……なんで私が自分のクラスのメンバーだけじゃなくて寮の全員の進路相談をしなくちゃならないのよ?
順平:まぁまぁそこは気にしないでくださいって。
鳥海:伊織、アンタがそんなこと言わなければ休みを満喫出来たってのにさぁ。
順平:どっちにしろ付き合うような彼氏も居ないくせに。
鳥海:テストで0点にされるのと毎日必ず私の机の上にケーキを献上するのと成績評価でマイナスされるのと鳴海君よりという基準扱いにされるのどれがいい? 当然全部よね?
順平:横暴だ!
鳥海:でもまぁ、どうせこの寮のメンバーの半分近くはうちのクラスだから? やったって構わないわよ。
順平:よっしゃ!
鳥海:でも一週間ケーキ献上は忘れないでね。
順平:げっ……。
鳥海:でさぁ伊織、アンタは何をしたい訳?
順平:あー……そうだなぁ。
鳥海:まさか何も考えてない訳じゃないわよね?
順平:いやいや、そんな訳は無いんですけど。
鳥海:んじゃあ言ってみなさいよ。
順平:えっと……自分の彼女を幸せにしたいです!
鳥海:妄想乙。
順平:ヒデッ! マジヒデェ!
鳥海:アンタに彼女が居るのなら、私はとっくに若い男の子侍らせてくんずほぐれつのウハウハよ!
順平:いやいや、本当に……。
 ガラガラ
チドリ:順平、ここにいたの?
順平:おおうチドリン! 聞いてくれよって!
鳥海:ちょっと待て、お前まさか。
順平:そのまさかッス。
チドリ:?
鳥海:えっと、他称チドリンさん、本当にあなたは伊織の彼女な訳? お願いだから否定して、世界が終わるまで。
順平:更にヒドッ!
チドリ:えっと……そういうのはよく分からない。でも、多分順平が大事なのは本当の事だから。
鳥海:甘ーーーーい!!


【鳥海Y子の受難その2】

鳥海:えっと……初等部五年生の天田君ね、中々いい生足を持っているじゃない。
天田:((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
鳥海:冗談よ冗談。私だって食う子くらい選んで食べるわよ。
天田:殆ど初対面なのにのっけから酷い発言ですね。本当に教師なんですか?
鳥海:これまた可愛げの無い男の子だこと……。
天田:失礼ですね、これでもちゃんと将来を見据えて行動しているんですから。
鳥海:なになに、もしかして好きな女の子の為に大人ぶっているとか?
天田:やけに食いつきいいですね。
鳥海:そりゃ先生だって少しは純情ピュアな恋愛模様ってのも見てみたいわよ。大人になるとどろどろよ。
天田:ええ、あの寮にいると見せ付けられるから分かります。
鳥海:……何よそれ?
天田:いろいろあるんですよ、あの寮は。まぁ、世間一般からすれば思春期真っ盛りの高校生が男女揃って一つ屋根の下ですから。それはもう夜中は凄いですよ。
鳥海:まぁ待ちなさい、とりあえずその件について詳しく聞きたいわね。
天田:勿論それは凄いですよ、夜更かししてゲームなんてのも当たり前ですし、真田さんなんかは深夜もトレーニングとかですし。
鳥海:……ああ、そっちね。
天田:後はまぁ、色々と壁の振動で伝わって聞こえてくる猫の声とか。
鳥海:……猫? 動物でも飼ってるって訳じゃないでしょうね。
天田:そういう時に限って次の日に鳴海さんがやけにツヤツヤテカテカになって起きてきたりするんですよ。
鳥海:ちょっと待ちなさい、先生のポケットマネーを使っていいから監視カメラを取ってきなさい。


【鳥海Y子の受難その3】

鳥海:次は桐条さんね……何となく結果は見えているけど一応聞いておこうかしら。
美鶴:そうですね、やはりこの先グループのトップを立つ者としてそれ相応の、というのもあります。
鳥海:というの“も”?
美鶴:ええ、それもあるのですが、やはり私も一人の女。権力とか全てをかなぐり捨ててでも傍にいたい人というのも居ます。
鳥海:へぇ、意外に面白い事を言うじゃない。
美鶴:咎めないのですね。
鳥海:そりゃ勿論先生だってそんなドラマチックな展開をリアルで見てみたいのもあるわよ、一応女だし。
美鶴:なるほど……女はいつまで経ってもロマンチックという奴ですか。
鳥海:ロマンティックあげるよロマンティックあげるよ〜♪
美鶴:……何の歌ですか?
鳥海:ジェネレーションギャップ!? いえ、ここは桐条さんがお嬢様だからという事で結論付けておかねば……。ちなみに龍玉初期のEDテーマね。
美鶴:ああ、あの有名な。
鳥海:あら、知っているの?
美鶴:あの寮にいればそれなりにその方面の話題も少なからずとも出てきますから。
鳥海:まぁ、さっきの二人なんかモロにそうだし。


【鳥海Y子の受難その4】

鳥海:えっと……次は、荒垣真次郎君ね。
荒垣:……ああ。
鳥海:えっと……一時期休学していたけど、何とか復学して今に至る、と。
荒垣:ああ。
鳥海:あなたは何かやりたいものはあるの?
荒垣:ああ。
鳥海:(それはなんなのかしら?)それしか言えないのか?!
荒垣:本音と建前が逆だぞ。
鳥海:あらごめん。
荒垣:まぁ、やりたい事というか、将来は考えている。
鳥海:へぇ、何を?
荒垣:国家公務員だ。
鳥海:( Д) ゜ ゜
荒垣:そこまで驚くか普通!?
鳥海:いや、だって休学していた人間がそんなのに挑戦するとはね……。
荒垣:……俺には、やらなくちゃならない事があるんだよ。
鳥海:何よそれ?
荒垣:……消防士だ。
鳥海:まさか漫画の影響とかじゃなくて?
荒垣:チゲェ。
鳥海:じゃあ何で?
荒垣:……ガキの頃、火事で亡くしちまった奴がいるからな。俺らみたいな奴は二度と作りたくない。
鳥海:……ごめんなさい、軽い気持ちで聞いちゃって。
荒垣:気にするな、あんたは単に進路相談をしただけだ。それにこれぁ……約束なんだよ。
鳥海:約束?
荒垣:ああ。
鳥海:まぁさぁか、女の子?
荒垣:ばっ、チゲェ!
鳥海:あ〜はん、分かった分かった。あなたも老成していると思ったら若いのね。
荒垣:高校生だぞ俺は!


【鳥海Y子の受難その5】

鳥海:……えっと、この状況はどう答えたらいいのかしら?
コロマル:ワンッ!
アイギス:コロマルさんも『俺もあの寮の一員だからちゃんと未来を話してもいい』と仰ってます。
鳥海:……頭痛いわ。
アイギス:その場合でしたら保健室に逝ってメキメキヌーダララと江戸川先生に洗脳されるのがいいと思われます。
鳥海:……なんかその一言で凄いツッコミどころがある気がするけどあえてスルーするわ。
コロマル:ワン!
アイギス:『それよりも早いところ進路相談をしようぜ先生』と仰ってます。
鳥海:……あのさアイギスさん、さっきから何事も無いように通訳しているけど本当に合っているの?
アイギス:それは勿論バッチリです。
鳥海:状態@頭痛
コロマル:ワン!
アイギス:『ちなみに俺の夢は穏やかな人生を送って日々之平穏な一生を過ごしたい』と仰ってます。
コロマル:ワンワン!
鳥海:あーはいはい、分かった分かった。
アイギス:投げやりですね。
鳥海:いやさすがに動物の将来を聞いてもほら、本能しかないじゃない。メスの尻を追っかけている毎日ってイメージしか無いじゃん。
コロマル:ウー……。
アイギス:『侵害だ』と仰ってます。さすがに私もそれについては同感です。
鳥海:でもねぇ、人間だって同じようなものでしょアイギスさん? いつ自分の彼氏がケダモノになるか分からない日々との戦いよ?
アイギス:あのアマ絶対ぶっ殺す!!
鳥海:スイッチ入ったーーーー!!


【鳥海Y子の受難その6】

鳥海:隣のクラスの山岸さんね。多分あの寮の中じゃ一番まともだと思いたいけど……一癖も二癖もあるからねぇ。
風花:失礼します。今日は進路相談ということで、わざわざありがとうございます。
鳥海:いいのよ、ちゃんと発起人の伊織にはペナルティを上げたから。
風花:いえいえ、順平君は私たちがちょっと先のことで不安がっていたので、再確認するためにもという事で実施したそうですよ。
鳥海:若者ありがちの情緒不安定のために休み潰された私の身にもなってみなさいよ。でもまぁ、頼られるのは悪い気がしないからね。
風花:ありがとうございます。
鳥海:ではさっきから凄まじい人間ばかり見ていたので、山岸さんの将来の目標はと……。
風花:私はこれですね。
鳥海:ぶはっ!!
風花:ど、どうしたんですか!?
鳥海:何この天然培養!? 何このピュアっ子!? ある程度の年月高校生の進路を見てきたけど『お嫁さん』って書く生徒は初めて見たわ! 何このベタなネタ!?
風花:ネ、ネタじゃありません!
鳥海:にやにやしたくなるじゃない!
風花:わ、笑わないでください……本当にそう思っているんですから……。
鳥海:まったく、ちゃんとテンプレとも言える『語尾が段々ちっちゃくなる』まで実践するとはねぇ、このピュアよピュア。今日の酒のつまみはこれね、確定。
風花:そんなこと言わないでください!
鳥海:だが断る! この鳥海いさ子の最も好きなことは今時の高校生にはないピュアなものを見つけてはそれをおかずに飯を食う事だ。
風花:ですけど鳥海先生。
鳥海:何かしら?
風花:さっきからピュアピュア言ってますけど、それって自分がピュアじゃないように聞こえるんですけど……。
鳥海:……。


【鳥海Y子の受難その7】

鳥海:山岸さんには罰として誰のお嫁さんになりたいのか問い詰めたとして……次は三年の真田君ね。
明彦:失礼する。
鳥海:えっと、やっぱり真田君はボクシングで世界を目指すつもりなの?
明彦:以前はそう思っていなかったのですが。
鳥海:あら珍しい、てっきりリングが俺を呼んでいる、そして最後は真っ白に燃え尽きるのが鉄板かと思ったのに。
明彦:すいません、元ネタが分かりません。
鳥海:ジェネレーションギャップパート2!?
明彦:自覚症状があるだけまだ改善余地はあるかと。
鳥海:冷静にフォローしないでよう。゚(゚´Д`゚)゚。
明彦:いえ、そう言われましても。
鳥海:ちょっとだけ地が出ちゃったわ。
明彦:ああ、いつも見慣れているのであまり気にしてませんが。
鳥海:あなたは何も見なかった。
明彦:見慣れている以上あまり気にする事はないのですが。
鳥海:見なかった。
明彦:ですから……。
鳥海:見なかった。
明彦:(な、何だこのプレッシャーはっ!?)


【鳥海Y子の受難その8】

鳥海:さて、ボクシングのチャンプを沈めた事で実力に自信が出てきた私ですがまだ終盤が残っていたりなんだったり。
メティス:失礼します。
孝二:(=゚ω゚)ノ
メティス:何故一緒くたにされたのか甚だ疑問に思うのですが。
鳥海:通訳よ通訳。
メティス:ああ、姉さんとコロマルさん、と同じレベルですか。
鳥海:そんなものねー。
メティス:棒読みですね。
鳥海:あの光景はどうしたらいいのか分からないわ。
孝二:(´・ω・`)
メティス:『早く進路相談をやってくれ』との事です。
鳥海:やっぱり通訳じゃない。
孝二:σ(゚∀゚ )
メティス:『ちなみにオレは日々平穏であれば問題は無い』だそうです。私は彼との縁を早く切りたくて切りたくてぶっちぎりたくて、出来れば童話大きな蕪のように引っこ抜きたいものです。
鳥海:容赦ないわねー、ツンデレ
孝二:o(`ω´*)o
鳥海:今度は何よ?
メティス:……『ツンデレの定義が形骸化しているこの昨今の中、何でもかんでもそうやってツンデレと言えば問題は無い事にいささか疑問である』だそうです。
鳥海:はっ、世の中民主主義よ? 所詮周りが『ツンデレってのは冷たい中に優しさがあればそう言うのか』程度に考えていれば広義的な意味として認識されるのよ、分かる?
メティス:分かりたくないです。ちなみに私の進路は今はまだ決まってません。
鳥海:あら珍しい。他のメンバーは揃いも揃って決まっているというのに。
メティス:将来を見据えて行動したいところですが、私といい横の生物といい、未来があるのかどうか分かりませんから。
鳥海:未来が無いってのはある意味私も同じかもしれないわねー。あー……早く彼氏なり旦那が欲しいわよ。
孝二:(´・ω・`)
メティス:『選り好みしている時点で見つかるものも見つかるわけ無いだろ少しは年を考えろ』と言ってます。
孝二:Σ(゚Д゚;)
鳥海::……後で成績評価をマイナスにするわ。
孝二:ヽ(´Д`;≡;´Д`)丿


【鳥海Y子の受難その9】

鳥海:さーて来週のサ○エさんは……じゃなくて、次は彼の進路相談ね。せっかくだから相談と称してあんな事やこんな事を……。
優也:失礼します。
鳥海:あら、じゃ、早速入って。
優也:イエァ。
鳥海:何その軽いジャブ!?
優也:それはともかく、俺の進路相談ですか……。
鳥海:厳密に言えばこの寮の進路相談ね、殆どの面子がまたその人らしい進路だったわよ。
優也:俺は……。
鳥海:まさか家庭を持ってささやかに生きたいとかそういう事考えているんじゃないでしょうね? 勿体無いわよ、そういうのも素敵だけど。
優也:いや、進路はたった一つだけ決まってますから。
鳥海:(まさかここで自分の彼女と結婚する事です。と言うんじゃないでしょうね? 嘘だと言ってN島!)
優也:いえ、磔になってアイアンクローを食らい続ける進路です。
鳥海:予想外の進路が来たーーーーー!!
優也:そんな風に思っていた時期も、俺にはありました。
鳥海:なりたかった職業なのそれ!?
優也:今はまぁ、色々と考えた結果みんなと楽しく生きたいというのがあります。何だかんだでここの性活は気に入ってますから。
鳥海:何か今ちょっと引っかかる点があったような気がするけど、それは置いとくわね。
優也:皆俺を置いてかないで、そうやってアイアンクローがまた迫ってくるよなんだよメデタシメデタシって、マジありえねぇよ!!
鳥海:トラウマスイッチ入ったーーーー!!


【鳥海Y子の受難その10】

鳥海:えっと、ラストは岳羽さんね。ちょっと心象悪いのよねこの子。
鳥海:まぁ、色々と人気があるのは分かるけど陰口叩かれやすいタイプだからねぇ。
鳥海:それでいて何よりも許すまじこのメス犬なのが鳴海君と恋人同士とかのた打ち回っちゃっている事よね。
鳥海:同じ寮だから交流が深かった? むしろ性的な意味でじゃないの? プゲラ。
鳥海:あー、こんなの本人の前で言えるわけないよね。
ゆかり:全部聞いているわよ。
鳥海:はうぁ!
ゆかり:失礼しますって言ってちゃんと入ってきたのに出てきた言葉は僻み妄想のオンパレードね。
鳥海:怖ッ!
ゆかり:先生、いくらなんでもちょっと失礼じゃないですか?
鳥海:そんなこと言ってもねぇ、考えてみなさいよ、野獣と化す高校生が男女一つ屋根の下よ? まさに『学 性生活』じゃない。
ゆかり:性生活を学んでどうする!?
鳥海:くんずほぐれつに決まっているじゃない!? そうやって純情ボーイの彼を誘惑した挙句(チュドーン)な方向に持っていったんでしょうがぁ!!
ゆかり:自分の受け持っている生徒に向かってその言葉は無いだろーーー!!
鳥海:キシャー!
ゆかり:ギャース!
鳥海:(「・ω・)「
ゆかり:(「・ω・)「