多分今回の新しいのは

実質三十分もかかってない代物。
凄くシンプルに、以前のテンションと軽さで書いてみた。
人数が増えたから結構バラつきがあるなと思うが、そこは容赦して頂きたい。


では前回の拍手。
ぶっちゃけ滅茶苦茶長い。


【主人公は外す】


注:今回の考察はキャラによってはかなり辛辣に書いているかもしれません。
  中にはそのキャラが好きな人にとっては目を背けたくなるような事も書いてあるかもしれません。
  その点は注意してください。
  なお、作者は基本的に全員好きです。


優也:上のは何だ?
番長:色々と書きあがったらこれを入れなくてはならないなと判断したらしい。
優也:そうか。
番長:と言う訳で前回の考察の続きとして、活動部メンバーにシャドウが出てきたらどんなのか、そしてどんなダンジョンが出来るかを考察しよう。
優也:オーケー。俺はどうする?
番長:タイトルのとおりで行く。一応主人公ってのは色んな解釈が有る以上、これって固定は出来ないからな。
優也:俺からすればとりあえず様々な人に対して恨み辛みがあるのは否定できないんだがな。
番長:というと?
優也:桐条グループの実験によってタナトスが暴走。
美鶴:うっ!
優也:挙句偶然その場に居たからって現場判断でタナトスを入れられる。
アイギス:うっ!
優也:義父さんが事故を起こさなかったら世界が破滅していたとは言え納得出来ねぇよ!
ゆかり:誰が義父さんよ?
優也:そう言われるの嫌なの?
ゆかり:う……。
番長:まず初めに言っておくが、作者が様々な考察できる人たちと話し合った結果、課外活動部のメンバーはかなりの勢いでシャドウに負ける可能性が高いという結論に至った。
活動部:ちょ!?


【順平にシャドウが出来たら】

優也:順平ね。発売当初からかなり言われていたよな、テレッテうざいと。
順平:直球来たなおい!
番長:だがそんな伊織だが、仮にシャドウが出てくるとしたら間違いなくこれが来るだろうな。


 リーダーへの劣等感と己の不甲斐なさによるジレンマ


順平:……。
優也:活動部初期に入ってきたメンバーは知っての通りだが、順平は初めは遊び半分で来た節が強い。
番長:初めは選ばれし者って考えの元で来たんだろう。現実は仲間の一人として留められていた。
ゆかり:まぁ、確かに初めはリーダーやりたいとか色々と彼に突っかかっていたからね。
順平:だけどよ、後日談じゃ成長したじゃないかよ!
番長:後日談では、だな。後日談で出てきたら間違いなく最強のシャドウじゃないのか?
明彦:何故だ?
番長:己の不甲斐なさだが、後日談ではリーダーへの劣等感よりもむしろ羨望と憧憬からなっているところが強い。
優也:いわゆる『アイツが出来たのに俺が出来ないなんて』と思っているのが本編、『アイツの分までやらなくちゃならないのに何だこの無様な結果は!?』と嘆くのが後日談だな。
番長:それを踏まえた上で順平のシャドウの姿はこうなるだろう。


 リーダーの格好をした順平


ゆかり:うげ……。
順平:なんだその一言は!?
優也:本編ならば嫉妬の意味合いで俺の格好をし、後日談であれば俺の代わりまで頑張ろうと足掻く様から俺の格好をするってスタイルになるだろうな。
番長:気付くべきなのはたった二つだったんだ。お前はお前、俺は俺である事。そして順平の代わりは誰にも出来ないって事をな……。
優也:ダンジョンはなんになるだろうな。
番長:難しいな、特別何かが有るって訳ではないが。
優也:やはり吉野千鳥の存在を考えるとしたら、病院が妥当かもしれない。彼女の存在は順平の中でかなり影響があったのは否定出来ないからな。しかも彼女の描いた絵がそこかしこに貼り付けられている病院だな。
順平:否定したくねーよ。俺にとってチドリは大事な人だからな。
優也:お前そういうところ前面に出しておけばもっと男らしいのによ。


 まとめ
 順平のシャドウ
姿:主人公の服装などをした順平
シャドウの特徴:リーダーへの劣等感と己の不甲斐なさによるジレンマ(本編後日談含む)
ダンジョン:チドリの絵が壁一面に描かれている病院


【ゆかりにシャドウが出来たら】

優也:色々と考えたのだが、まず間違いなくダンジョンはアレだな。研究所だな。
ゆかり:……うん。
優也:ただし子どもの頃行った事がある程度なので、おそらく本物の研究所の地図があったとしても間違いなく合致しないだろう。
番長:それこそトイレの扉を開けたら厨房に繋がってましたというくらい。
ゆかり:どこまで記憶凄い事になっているのよ!?
優也:そしてゆかりのシャドウに関しては考察した結果、これが該当するだろう。


 不審故の狭量さ


ゆかり:どういう事よ?
番長:岳羽さんは一時期お父さんの事故の事を改変されていたとは言え信じてしまった、間違いないな?
ゆかり:お父さんに悪い事しちゃったな……。
番長:だが、実際の所本当にお父さんの無実を信じるのであれば改変されていた事実を知っている知らないはともかくとしても、最後の最後まで信じる愚直さが必要だった。
優也:残念ながらそれは無かった。勿論それは仕方ない事かもしれないが、ゆかりからすれば真実を知った時にそれは大きく残っただろう。
番長:序盤であれば活動部の不明瞭さから三年生のみならず同級生にも多少当たっていた所があるところから見ても、真実を知る事が出来ない事への苛立ちも隠せなかった。
ゆかり:いや、本当にごめんなさい。
優也:本当に困った、ラブホテルでいきなりビンタされた時は本当に困った!
番長:ラブホテル!?
ゆかり:なんでもない!
番長:だが、シャドウの姿はどうなる?
優也:今までに前例が無いのだが、意外とありえそうなこれかも知れない。


 幼い頃、お父さんを家で待っていた頃のゆかり


ゆかり:いやぁ! 何か精神的に来る!
優也:(やべ、かわいい)
番長:あの時お父さんはちゃんと帰ってくると信じていた頃、今では確証が無ければ信じる事すら出来なくなった事への小さい子どもの冷静な言葉が待ち受けているだろう。
優也:お兄ちゃんと一緒にご飯でも食べに行かない?
ゆかり:帰れ。


 まとめ
 ゆかりのシャドウ(本編)
姿:幼い頃、お父さんを家で待っていた頃のゆかり
シャドウの特徴:不審故の狭量さ
ダンジョン:幼い頃の記憶が曖昧だった時代の研究所


【後日談版で実はゆかりのシャドウの性質は違うかも】

ゆかり:というと?
優也:知っての通り後日談では俺は死んでいるorz
ゆかり:あー…ご愁傷様。
番長:さて、本編では確かにそうだったかも知れないが、後日談では本質がガラリと変わっている。
ゆかり:というと?
優也:俺が死んだ事で母親の堕落の心境が分かった。
番長:そして気付いただろう、『大切な人がいなくなった喪失感』を。
優也:それほどでも。
ゆかり:どれだけ誇らしげでも死んだ事には変わりは無いけどね。
優也:orz
番長:それを踏まえると、母親と同じ格好をした岳羽さんというのが後日談のシャドウになりそうだな。
優也:ああ。コミュの方でも確かに博士が亡くなった事への哀しさを理解していたが、後日談は自分がその状況に陥ったからな、更に性質が悪い。
番長:結局ラストは前を向いて皆歩いたように見えるが、果たしてそれは前を向いているのか、省みたくなくなったのか。
優也:それは俺にも分かりません。


 まとめ
 ゆかりのシャドウ(後日談)
姿:母親が男に身を委ねていた当時の服装
シャドウの特徴:大切な人がいなくなった喪失感
ダンジョン:彼がいた当時の歪んだ巌戸台分寮


【真田先輩にシャドウが出来たら】

優也:ぶっちゃけ真田先輩ってかなり視野が狭いよな。
明彦:いきなり何を言う!?
優也:知識がありそうだが、実の所プロテインとタルンダで構成されているのはデフォだし。
番長:まぁ、とにかく考察しよう。
明彦:あ、ああ……。
優也:真田先輩がそもそもボクシングを始めるきっかけは己を鍛えるためならば何でも良かった。
明彦:そうだな、効率よく鍛えられるのであれば相撲とかになっていたかもしれないがな。
優也:それはそれで嫌だな。とにかく、何故力を渇望するかというと、孤児院の時代に妹さんを火事で亡くしていることだろう。
明彦:確かに、あれ以来俺は何かに打ち込んでいる事が多いな。
番長:とにかく、真田先輩は耳を貸さない事が多いと聞く。
明彦:なんだと!?
番長:色々と思い当たる節が多そうだが、他人の言葉に耳を貸さないが故に出来たトラウマ――力への渇望はかなり根が深い。
明彦:う……。
番長:本編で荒垣先輩が亡くなった時、何だかんだで自己完結させたのもその代表例だろう。誰かに頼る事もなく、利己的というよりも独善的ともいえるその様は正にこんな感じだ。


 己の無力を隠すために力で上塗りしていく愚鈍さ


明彦:愚鈍だと?
優也:ツインテールはどこへ行った?
番長:久慈川がそれだから。
りせ:呼んだ先輩?
番長:大丈夫だ。とにかく、姿としてはやはりボクシングの時の格好だろうな、真田先輩の力の渇望の発揮地点でもあるし。
優也:後アレか、ダンジョンはやはりその力の渇望の原点ともいえる孤児院だ。
明彦:……やはりそれか、正直想像は付いていた。
優也:ただしカエサルの大きさは設定上凄まじく大きい事、そして幼い頃火事で焼け果てて居るので更に組み合わせてこうなった。


 焼け果てて形が崩れ去った大きさだが異様にでかい孤児院跡


明彦:確かに、言われてみれば俺の当時の記憶からすれば孤児院の中は大きく感じられたな。
優也:しかし残念だ。
明彦:何がだ?
優也:もしも孤児院じゃなくて教会だったら、間違いなく1ポンドの福音ごっこが出来ると思ったのに、真田先輩のシャドウはボクシングスタイルだろうし。
番長:アホか。


 まとめ
 明彦のシャドウ
姿:ボクシングの試合をしている時の真田先輩
シャドウの特徴:己の無力を隠すために力で上塗りしていく愚鈍さ
ダンジョン:焼け果てて形が崩れ去った大きさだけが異様にでかい孤児院跡


【美鶴先輩にシャドウが出来たら】

優也:さてメインイベントその1だ。
美鶴:何の話だ?
番長:満場一致で言われている事なんですが、絶対に桐条先輩はシャドウと対面したらコテンパンに負けますね。
美鶴:いきなりそれか!?
優也:結論から言えばこれだな。


 安易な真実に飛びつき、真に向くべき真実から目をそらし、否定どころか知ろうともしなかった無知


優也:およそ活動部の部長らしからぬ事だと思うんですけど。
番長:と言うよりも、間違いなく俺達捜査本部のリーダーだったら犯人捕まってなさそうだ。
美鶴:待ってくれ、私にも弁明をさせてくれ。
番長&優也:どうぞ。
美鶴:何故私が無知なんだ?
優也:真の無知とは!
番長:分からない事が分からない事である!
美鶴:お前たちノリが良いな。
番長:とにかくシャドウの姿はこうなるだろう。


 知恵の実を食べてない当時のイヴの姿をしていて目を布で隠している


美鶴:処刑する!
優也:話を聞いてください先輩! ビークール!
美鶴:……分かった。
ゆかり:……変態。
風花:鳴海君は変態さんですね。
アイギス:あなたは、変態ですね。
メティス:変態じゃなかったらなんなの?
千枝:……ド変態の男ども。
雪子:ごめん、スナップ効いちゃった。
りせ:先輩、そっち方面好きなんですか?
直斗:僕としては個人的な趣味はとやかく言いませんが……少しは考えた方が良いと思います。
優也:容赦ないな!
番長:てか、なんでビンタされなくちゃならないんだ?
優也:まぁ、とにかく桐条先輩は安易な事実に惑わされ、結果として幾月に騙されていた人間の筆頭だった。
番長:決して彼の言葉を疑おうともせず、ただ与えられていた事実を真実だと思い込み、そして利用されていた。知恵の実を食べなかったアダムとイヴは決して旅人になる権利を持たなかったと言う事だ。
美鶴:……くっ!
優也:それ故にシャドウは己を体現するように目を隠している、これはある意味仕方の無い事だと思える。
番長:ちなみにダンジョンはどう考えてもお父様との思い出の場所である自宅だろう。しかし、所々構造が違う。
優也:タルタロスの謎も、探索も最も深い位置にいながらもっとも知らなかった先輩だから仕方ないな。
番長:ああ仕方ないな。
美鶴:やはり処刑する!


 まとめ
 美鶴のシャドウ
姿:知恵の実を食べてない当時のイヴの姿をしていて目を布で隠している
シャドウの特徴:安易な真実に飛びつき、真に向くべき真実から目をそらし、否定どころか知ろうともしなかった無知
ダンジョン:所々レイアウトが違う桐条家


【風花にシャドウが出来たら】

優也:山岸に関してはある意味難しいよな。何せ後日談でも一人だけ発動した瞬間が分かっているから鍵が無かったし。
風花:そうですね、私だけ仲間はずれみたいで……ちょっとだけ哀しかったな……。
優也:……すまん。
番長:背後でバス停持った人間がいたような気がしたがそんな事は無かったぜ。
優也:色々と考えたのだが、山岸のシャドウが出るとしたら間違いなく前回言っていた天城さんと似ているタイプだろう。
雪子:と言う訳で呼ばれたけど。
風花:私と似ている、ですか。
番長:とは言え天城は里中という頼れる人間がいたが故に逆に大変な事になったが。
優也:対して山岸は誰も居なかった。つまりは孤独だったからこそ、というのがあった。
番長:居ないという事と居るという事、この二つが違うだけで本質が変わってしまった。
風花:と言いますと?
番長:天城は前回も述べたように救いを求めていたんだ。白馬の王子様という存在をな。
優也:対して山岸は必要とされる事を俺達に求めた。その証拠に活動部に入ったのだって桐条先輩の力を借りたいという事からだ。
番長:実の所この二人は環境が違う。天城は親から与えられた境遇に不満を持ち、山岸さんは親から期待されていた将来に背く形となった。
雪子:現代と未来の違いって事?
優也:ご名答。そして間違いなくダンジョンはこれだろう。


 夜の月光館学園、何故か顔の無いマネキンが大量にある


風花:何故マネキンですか? それにしても怖いですね。
優也:山岸は活動部に入るまで対人関係で主に悩んでいたからな。必然的に人間を現す象徴が必要とされる。
風花:うーん……。
優也:しかも分かってのとおり山岸にとって夜の校舎というのはある意味切欠となった。タルタロスに巻き込まれると言う意味で。
風花:ええ、確かに。
番長:成程、人間関係を築けない象徴と、本来なら誰もいないはずの夜の学園に人がいる――つまりは他者を欲する精神があった、と言う事か。
優也:そういう事だ。そしてシャドウの姿と特徴だが……。
番長:聞くところによると山岸さんは医者の家系だったっけ?
雪子:え。そうなの?
風花:うん、そうですけど。
番長:……ふむ、ならばこうだろうな、姿は。


 血みどろのナース服を着ていて手にはチェーンソーとかドリルとか持っている


優也:……あー、やりかねん。
番長:そして口調は常にフラット。本人のスタイルとは違って抑揚の無い語り口となる。
雪子:ラグナロク
優也:……お前も俺と同じ道を歩むんだな。とにかく、他者への依存とそれが出来ない事へのジレンマ、そして親との折り合いの付かない未来などが合いまった状態となるだろうな。
番長:ちなみにそのシャドウだが。
風花:?
番長:もしかしてこう言わないか?


シャドウ風花:いっぺん死んでみる?


優也:閻魔さん乙。


 まとめ
 風花のシャドウ
姿:血みどろのナース服を着ていて手にはチェーンソーとかドリルとか持っている
シャドウの特徴:他者への依存が出来ない事、親との将来の悩み
ダンジョン:夜の月光館学園


【荒垣にシャドウが出来たら】

優也:天田にも言える事だが、荒垣先輩は間違いなく天田関連が根深く残っているな。
荒垣:……ナース服か。
番長:その話題から離れなさい。天田君関連を含めるとしたら一連の流れからこうなるな。


 罪悪感から来る虚無感と、それを演じる事での自己陶酔


荒垣:自己陶酔だって?
優也:こう言っちゃなんですが、天田に殺されるのならそれも本望だって思うのは間違いなく自分に酔ってますね。
荒垣:んだと?
番長:本来は家庭的なスキルをパーフェクトにこなすのを知っているから、俺らからすれば間違いなく照れ隠しじゃなくて『裁かれるに値する人間を演じている』と思います。
優也:多少照れ隠しもあるんでしょうけどね。いつか自分は報いを受ける、復讐されて仕方ない人間だったなと周りの人間に思わせる事で他者の悲しみを最小限にさせているのもあると思える。
番長:そしてそれ故にシャドウもこうなるだろう。


 茨の冠を被った過激で粗暴で暴力的で破壊的な性格をした制服を着ている荒垣


荒垣:……百歩譲って後半は認めるとしよう。だが何故茨の冠なんだ?
優也:一つ、罪悪感も感じているので自分への戒めとして、そして茨の冠はキリストだ。彼は自分が犠牲になる事で周りを助けようとしていた事から見ても間違いないだろう。
番長:対して服装はあえて自らが捨てたものへのほんの少しの執着。
シャドウ荒垣:そんないい子ちゃんな面下げて、誰かに刺されてぇつもりかよテメェは!
二人:……言いかねないな。
荒垣:おい。
優也:そしてダンジョンは間違いなくこうだな。


 裏通りや地下のみで構成された辰巳ポートアイランド


番長:ありうるな。
優也:ま、正直な所本質はかなりいい人ですから! シャドウはやっぱり鬼畜だと思うんですよ! だからやっぱり女を抱いている絵しか想像出来ないんですけどね!
荒垣:デッドエンド!


 まとめ
 荒垣のシャドウ
姿:茨の冠を被った過激で粗暴で暴力的で破壊的な性格をした制服を着ている荒垣
シャドウの特徴:罪悪感から来る虚無感と、それを演じる事での自己陶酔
ダンジョン:裏通りや地下のみで構成された辰巳ポートアイランド


【天田にシャドウが出来たら】

天田:……やはり、荒垣さん関連でしょうね。
優也:それ以外何がある?
天田:え、えっと!
優也:こう言っちゃ何だが天田。君は荒垣さんの復讐関連以外印象が薄い。
番長:ぶっちゃけたな! とにかく今回の場合は間違いなく白鐘を呼んだほうがいいと思ったので呼んでおいた。
直斗:天田君、復讐をするという事はそれ相応の覚悟が必要になるんだよ?
天田:分かってます。
優也:とにかく、結構こうやってみると白鐘さんと被っている所があるんだよな。
番長:それは否定出来ないだろうな。天田君は復讐のために力を望み、白鐘は探偵として認められる為に望んだ。ベクトルはかなり違うがな。
直斗:とすれば、天田君のシャドウの特徴はこのようなところでしょうか?


 周りの迷惑を一切考えてない自称正義の味方


優也:まぁ、確かにそうだろうな、じゃなければ荒垣さんに復讐する時に「今日は母さんが付いている!」とか言わない。
番長:いわばイスラム原理主義者か?
天田:今のは発言的に問題があるのでノーコメントで行かせてください。
直斗:復讐をする為に自分を正当化し、挙句それが正しい事だと思っていたか。僕が今まで出会った事件の被害者の中には確かにそう考える人もいました。
天田:……その人たちはどうなったんですか?
直斗:勿論復讐をしようなんて思っただけでした。最終的には自らの足で立ち上がりました。
優也:そういう意味ではお前はまだ子供なんだ。子供ゆえに復讐を考えてそれにしか目が行かなくなって、最終的に同じ力を手に入れたから報復をしようとな。
直斗:……過去にあった事例ですが、殺人の被害者の遺族が加害者に同じ苦しみをさせるという事で、加害者の親類を殺害した事がありました。
天田:……。
直斗:ですけど、やはり犯人はその事を後悔しました。何故ならばそうした所で悲しみの連鎖を広げていただけでしたから。
三人:……。
番長:俺は誰かが殺されたとかは無いから何とも言えないがな。とにかく脱線したし戻そう。天田君のシャドウの姿はこうなるだろう。


 偽りの(人形など)母を連れた白天田


天田:なんで白いんですかまるで僕が黒いみたいな言い方を!?
優也:黒いだろ、常識的に考えて。
番長:自分を見つめなおした方がいいと思う。
直斗:現実を受け入れる事は大事ですよ。
天田:よってたかって!
番長:とにかく、復讐に囚われている天田君は間違いなくシャドウが出るとしたら、母親がいて復讐の存在を知らないような時代の時だろうな。
優也:たった一つの出来事で彼の運命を分けた。子供らしい口調で復讐する事への皮肉を告げるだろう。
番長:じゃあダンジョンはやっぱり菜々子と同じこれだな。


 天国


天田:何故ですか。
番長:天国というのはな、どれだけ渇望しても届かない場所でもあるんだ。
優也:復讐を願ったお前にはどれだけ手を伸ばしても届かない場所だろうな。
天田:……ですね、それは自覚してます。
優也:そういえば菜々子ちゃんって君の従妹だったっけ?
番長:あのクマ公が手ぇ出そうとしているんだがな。
直斗:刑法224条、未成年者略取罪が適応されますね。ちなみに法定刑では3月以上7年以下の懲役が執行されます。


 まとめ
 天田のシャドウ
姿:偽りの(人形など)母を連れた白天田
シャドウの特徴:周りの迷惑を一切考えて無い正義の味方、母を失った事への悲しさから幼い故に力を欲する欲求者
ダンジョン:天国


【ラスト、アイギスにシャドウが出来たら】

番長:クマにも出来たんだ、アイギスに出来なくてどうする?
優也:ちなみにメティスって発言は禁止な、あくまでも考察だから。
アイギス:はい、やはりトリは私ですね。
優也:どう考えてもアイギスのコンプレックスでもありシャドウの姿はこれだな。


 人間の姿を持ったとても人間らしいアイギス


アイギス:一つだけ聞いてもいいですか?
優也:なんだ?
アイギス:アンドロイドは電気羊の夢を見るのでしょうか?
番長:フィリップ・K・ディックのSF小説だな。自分はアンドロイドなのか、それとも人間なのかを問うている。
優也:それを知るのは自分自身だ。自信を持て。
アイギス:はい。
優也:だがダンジョンは間違いなくこうだな。


 至る所にアイギスの写真が貼ってあったり像が立っていたり映る者全てがアイギスに見える迷宮


優也:こう言っちゃ何だがやはりアイギスは俺を犠牲にして人間になった印象が強い。つまりは慈愛ならぬ自愛精神の固まりだ。
アイギス:う……。
番長:なんというか、完全にラスボスレベルの強さだよな。
アイギス:こ、後半に仲間になりますから! ヒロインですし!
優也:ヒロイン(笑)
アイギス:私に恨みでもありますか?
番長:だが自愛精神が高かろうと、結局のところ先ほども言ったとおり人間でない事に対してかなりのコンプレックスを持っている。
優也:しかしながら人間になったらなったで今度は『仲間から一歩引ける理由である人間でない』という理由が使えなくなる。
アイギス:……。
番長:だからこそ、受動だったものが能動にならざるを得ないんだ、君は。
アイギス:だからこそ、自分をひけらかすようになったと?
優也:多少なりともある自愛精神を歪んだ形で出たんだろうな。だからこそシャドウの特徴はこうなる。


 人間ではない事へのコンプレックスと、なった場合の不安感


アイギス:中々難しいですね。
優也:人間の考えってのは百パーをトレース出来る事は無いんだよ、アイギス
アイギス:だからこそ、機械の乙女は人間である事を渇望するのでしょうね、無いものを望むのは当然の事ですから。
番長:……だな。


 まとめ
 アイギスのシャドウ
姿:人間の姿を持ったとても人間らしいアイギス
シャドウの特徴:人間ではない事へのコンプレックスと、なった場合の不安感
ダンジョン:至る所にアイギスの写真が貼ってあったり像が立っていたり映る者全てがアイギスに見える迷宮



番長:そういえばあの犬、コロマルのシャドウは?
荒垣:コロちゃんのシャドウなんて想像出来るか!
全員:同感!!
コロマル:ワン?