拍手更新したので

【前回の未公開拍手を見た人はデジャ・ヴを感じるだろう】
荒垣:……おい。
キタロー:なんですか?
荒垣:ちょっと付き合え。
キタロー:俺は男性に貞操を捧げるつもりは無いですよ。
荒垣:いきなり暴投するな。
キタロー:で、なんですか?
荒垣:ちょっと時間を貸せ、出来れば他の奴らに見つからないほうがいい。
キタロー:俺、暗がりで男性とまぐわうつもりは無いですよ。
荒垣:その方向から離れろ。


【理由は】
キタロー:タイトル通りです。
荒垣:……その点にはつっこまねぇ。
キタロー:で、年頃の男の子を暗がりへと無理やり連れ込もうとするその真意を聞きたいです。
荒垣:待て、誰が無理やりだ。
キタロー:承諾をしてない以上合意は成り立ってないです。
荒垣:チッ……。
キタロー:まぁ、お話は聞きます。
荒垣:ならさっさと回りくどいことしてんなよ。


【そういう訳で】
キタロー:では、まずは何故俺に? 何かあったら真田先輩か桐条先輩がいるでしょう?
荒垣:あの二人じゃこの用件は適任じゃねぇ。
キタロー:ん?
荒垣:あんな鈍い奴らにどう相談するんだよ?
キタロー:ああ、山岸の事ですか。
荒垣:……何故そうだと言えるんだよ?
キタロー:気づかれないと思った荒垣さんが凄いです。


【じゃあその理由は?】
キタロー:天田には悪いと思いますが、俺は山岸の意思を尊重しますよ。
荒垣:……そうか。
キタロー:というか何故そういう経緯になったのか気になるんですが。
荒垣:お前はあいつの料理を食べたことがあるだろ?
キタロー:ええ、胃袋が摂取する事を拒絶し、やっとの勢いで飲み込んだものを体が拒絶反応を起こした挙句胃の中で早く消化しようとした為に一時的に胃酸過多になった代物ですね。ちなみに吸収すべき点は無かったというものです。
荒垣:俺はまぁ、料理の師匠ッつーかなんつーかだな。
キタロー:先生と呼ばれてますね。
荒垣:そんな事でアイツが作る料理を食べなくちゃならねぇ。初っ端は思わず卓袱台返しをしたくなった。
キタロー:お疲れ様です。
荒垣:そんな料理を他の奴らが食べて生きていけると思うか?
キタロー:俺でさえ一応ミステリーフード平気で食べれるはずなんですがね。


【回りくどく言わないでください】
キタロー:結論としては?
荒垣:まぁ、なんだ。アイツが俺のことをどう思っているのか知りたいんだが。
キタロー:自分で聞いてくださいよ……またはいっその事夜中に『我慢できねぇ……』とでも言って部屋に侵入してくださいよ。
荒垣:お前らみたいなただれた常識と一緒にするな。


【仕方ない】
キタロー:分かりました。だけどここで一つだけ聞かせてください。
荒垣:なんだ?
キタロー:YES?NOだけで答えてください。山岸の事を人としてでなく女性として好きですか?
荒垣:直球だな……。
キタロー:YES?NOだけと言ったはずです。
荒垣:……YESだ。
キタロー:OK分かりました。しかしあの料理食べてそう考えるとはある意味尊敬します。俺トラウマになりました。
荒垣:初期のほうに比べりゃそこそこ食えるもんだがな、気を抜くとすぐ戻りやがる。なら俺が作ったほうが早いだろ。
キタロー:そういうものかなぁ。


【そういえばそうだった】
キタロー:順平には何故相談しなかったんですか?
荒垣:……悔しいがアイツに相談してみた。惚気しか出てこねぇから放っておいた。
キタロー:それ、止めないと大変ですよ。
荒垣:何故だ?
キタロー:何故なら今も継続中のようですから、実際に一階に降りるとまだ聞こえてますよ。ちなみに今ここは俺の部屋ね。
荒垣:……マジかよ、二時間前の話だぞ。
キタロー:一度放置プレイしたら夜が明けました。それと俺に話すまで何をしてたんですか二時間も。
荒垣:お前の部屋の前で相談するかどうか悩んでいただけだ。
キタロー:純情お疲れ様です。


【甘いな】
キタロー:ですが荒垣さん、山岸の代わりに料理を作ると言ったじゃないですか。
荒垣:ああ。
キタロー:主夫になるのは否定的じゃないんですが、そうしたらあれが無くなりますよ。
荒垣:ああ?
キタロー:エプロンドレスを纏って『お帰りなさいあなた、ご飯にする? お風呂にする? それともわ?た?し?』が。
荒垣:……なんてこった。
キタロー:そこまで落胆しないでください。


【じゃあ】
荒垣:そういうお前と岳羽の奴はどうなんだよ? 確かあいつはずっと前に全員で将来の事を話したら『結婚しないで一人で生きていけることを証明してみせる』とか言っていたが。
キタロー:ええ。
荒垣:勿論それは撤回となったがな、今のお前らを見ていると。
キタロー:と言うよりも、以前俺たち二人以外全員が何らかの理由で泊りがけだったことがありましたよね?
荒垣:あったのかそんなの?
キタロー:あったんです。その時に正にさっきのような事をしました。勿論答えは三番目ですが。
荒垣:まぁいい、誰かがその事についてコメントすれば書くかも知れないからな。
キタロー:それは言っちゃならないです。


【最後になったので、次回という前に】
キタロー:体勢を整えよう……と言いたい所ですが。
荒垣:なんだ?
キタロー:さっきから俺の部屋を覗いている不審なヒトカゲがいるんですが。
ゆかり:行きなさいポッチャマ!! 弱点を突きなさい!
キタロー:ダイパ主人公お疲れ様! じゃなくて……。
風花:え、え、えーっと……。
荒垣:!?
キタロー:ストロベリる前に出て行きなさい。後荒垣さん(ゴソゴソ)
荒垣:いきなり人のコートのポケットの中に何か入れるな。
キタロー:必要不可欠なものを入れたのに……。
荒垣:あ?
キタロー:あ、出さないほうが……。
 幸せ家族計画
荒垣:……。
キタロー:必要不可欠でしょ?