二週間以上ぶりに
どっこいしょと久々に拍手ネタを更新しましたので。
意外と考えてみれば考えが浮かぶんだなと再認識した瞬間。
【7月24日】
今日、うちのメンバーにロボットが参入してくる事となった。
いや、正直ありえねぇだろ。そもそも女の子である理由って何?
そんな事は考える必要も無い。とにかく今の懸念事項は一つ。
タルタロスアタックチームの一階暖房係に一人追加される事だ。
ちなみに屋久島旅行前のアタックチームは基本的にこうなっていた。
優也、ゆかりッチ、真田先輩、桐条先輩。
ああ、それについては特に問題は無い。まぁ、五人いる以上誰かが残らなくちゃならないのは必然的なものだからな。
だが、問題は桐条先輩が復帰してから俺は一度も二階以上に上った事が無い事だ。早い話がベンチ。
よし、今日も風花とUNOでもやるか。
そう思っていたらアイギスが仲間となった。
早々に真田先輩が俺達の仲間となった。
本人は「何故俺が……」と呟いていたが、それは真田先輩ならば一生分からない事でしょう。
ちなみに俺のレベルは3。自由に登っていい事になってから、優也は一度たりとも俺を誘わずにゆかりッチと二人だけで上っていった。
誰だってグレる。
【8月8日】
今度は犬がやってきた。というかコロマルな。
ふと思い出してみれば、真田先輩に影時間の時に発見された日に俺と一緒にいた犬がコロマルだったんだよなと思いながら、これから誰が外れるか見学する事に。
当然俺がアタックチームに入るなんて選択肢は無いようだ。
結果としてコロマルもエントランス係となった。やはり奴の趣味か。
ちなみに俺の装備は未だに模造刀。ゆかりッチの装備はハイレグアーマーとおもちゃの弓。
あれですか、おもちゃはおもちゃでも大人のおもちゃの弓ですか?
さっきから真田先輩が一人エントランスで片腕立て伏せをしている。
正直暑苦しいし、風花も同じようにちょっと嫌そうな顔をしているが、空気の詠めない人なのか構わず。
「シッ、フッ、ハァッ!」
などと言いながら地面を汗で濡らしている。誰か助けてくれ。
優也達が戻ってくる頃には真田先輩の足元に塩が出来ていた。
やっぱりUNOをやろう。
【8月17日】
どうやらアタックチームは現在行ける階層を全て到達したようだ。ほうほうそりゃまた凄いこった。
あ、風花。頼むからドロー4は勘弁な。
それでも優也の奴はとりあえず資金稼ぎとか経験値稼ぎ、後は何だかよく分からないがエリザベスだかよく分からん人からの依頼のためにメダルが欲しいとか言っていた。
よく分からないが、とにかく上り続けていればどうにかなるそうだ。
どうやら真田先輩は腹筋をしているらしく、またしても床が真っ白になった。どうでもいいが、これで学校に戻ったらどっかの床が塩塗れになっていると思うと泣ける。
そう思っていたら、優也の奴が変わった武器を俺に渡してくれた。一体どういう魂胆だ?
「これをやる」
「お、ブイブイ言わせちゃうよ?」
「装備変更、模造刀」
お前は何がしたいんだ?
後々になって分かった事だが、どうやら俺の反応を見たいだけの事だった。それだけの為に俺にちょっとした期待をさせてんじゃねぇ。
それと、どうやら私服でも行ける事が発覚したのか、どこからか持ってきた全員分の私服を持ってきて装備させていた。どうやら今度からこの恰好がデフォルトらしい。
どうでもいいが、風花の服まで持ってくる必要って全く無いよな?
【8月31日】
今日で夏休みも終わりということになり、宿題を徹夜でやろうとしたらあてつけの様に新しく入ってきた天田と一緒にエントランスを暖める係となる。
相変わらずアタックチームはハーレムなようだが、ぶっちゃけてしまえば風花が逆ハーレム状態になっている事を理解していないのではないか?
裏を返せばアレだ、上でニャンニャンしている間に下ではどんな卑猥な事をしていたって分からないだろうな。しないけどさ。
UNOもそろそろ飽きてきたのか、風花はコロマルを呼ぶとお腹を撫でたりするようになって来た。
その度にコロマルが心なしか興奮しているように見えるのは気のせいか?
後、コロマルが悪戯のように風花のスカートの中に顔を突っ込んでいたりしていた。
天田の殺意を持った眼が気になったが、俺としても同じようにちょっと嫌な顔をする。
しかし風花は。
「もう、コロちゃんったらおふざけがすぎるよぉ」
と怒るどころか照れながら言う始末。
この際天田が前屈みなのは気にしない方向で行こう。
それと真田先輩は背筋トレーニングをやっていた。
【9月4日】
やっと夏休みの宿題が終わってない面子の補習が終わった事で、改めてタルタロスへ上る事となった。
ちなみに終わってない面子は俺だけのようで、ある意味だが。
「お前のせいで上る機会が無いんだよ」
と言われているような気がしてままならなかった。
ちなみにゆかりッチは去年配分を間違えたとか言って俺と同じく補習組だったが、今年は宿題を終えていたようだ。詳しい話を聞いてみると。
「あー……彼が勉強教えてくれたから終盤には終わっていたよ」
アレですか、学生としての勉強もさる事ながら大人の勉強もやっていたって事ですか?
たまに夜中にだが俺ッチの隣の部屋――突き当りのほうの部屋からゆかりッチの声が聞こえて来るんだが。
まぁ、喘ぎ声とかじゃないからまだマシだが。
それはともかく、今度は荒垣さんも入ってきたことで面子に入れ替えがあるかと思いきや、こんな事を吐き捨てられた。
「だって先輩は来月でお別れだから」
What's!?
ちなみに真田先輩はシャドウボクシングをしていた。
【9月20日】
どうやら最近は四人じゃなくても大丈夫なくらいの強さになったらしく、ぶっちゃけてしまうと上る面子よりも多いこのエントランスの面子が更に賑やかになった。
ぜってー桐条先輩ハートの8止めているだろ!
真田先輩はやっぱり筋トレをしていると言う事もあり、その周囲は常に発汗臭がする。隣の桐条先輩が「助けてくれ」と珍しく泣き言を言ってきた。
それと風花がどこで聞きつけてきたのか知らないが、荒垣先輩が料理得意という事を知ってから、暇さえあれば料理の本を持ってきては先輩から教えてもらっている。ナビは片手間にやっているようだ。
頼むからお前らラブな空気を出さないでくれ。天田が人を殺せる眼で見ているぞ。
それに気づいているのか気づいてないのか、荒垣先輩は素っ気無い態度を取るが、ちょっと頑固なところがある風花は食い下がって卵焼きやら何やらを教えてもらっている。頼むから天田、俺を睨むな。
アイちゃんは何だかよく分からないけど、諦観しているコロマルの言葉を聞き取って「なるほどなー」とか言っている。何に対してなのかは分からない。
ちなみに登っている面子は水着姿の優也とゆかりッチだ。何故?
それと、どこから持ってきたのか分からないけど屋久島に行った面子全員が水着を着ている。勿論俺もだ。
言っておくと真田先輩はあの恰好で空気イスをやっている。見てて辛い。
そして何よりも俺ッチだけ気づいてしまった事があった。
荒垣先輩はさっきから本を見せながら教えている風花の胸ばかり見ていると。このムッツリが。
デッドエンド食らいました。
【10月7日】
荒垣先輩が死んだ……。
しかし優也の奴はエントランスを暖める係が一人いなくなった位の認識だ。あくまでもそれはリーダーとしての考えだが。
当然だがアイツが生前先輩が使っていた部屋に入って泣きながら武器とかを回収しているのを見てしまった。
正直見てて辛かった。非情にならなくちゃならないリーダーの考えと、一人の学生として知り合いが死んだ事の辛さを。
ふと見てみると、傍らにはゆかりッチもいた。
「泣きたくなったら泣いてもいいんだよ……」
ええい畜生、俺も今からチドリンの所へ行って慰めてもらおうと思って寮を出ようとしたら。
あいつら死んだ人の部屋でそのままの流れで本番やりやがった。
ちょ、おまwww ありえねぇwww
最近風花が影時間でも使えるパソコンを使ってネットをしているのを見て、どうもそっち系の知識ばかり身についてしまった模様。
とりあえずビデオで全部録画しておいた。しばらく困る事は無い、色々と。
フゥ、と全部録画し終えてとりあえずもう一度行こうと思ったら、今度は風花が荒垣先輩の部屋に入っていった。匂いとか大丈夫なのか?
相変わらず心配なのでちょっと覗いてみた所、やっぱり短い期間だったけど関わりの多かった先輩だった事もあって、一人でワンワンと泣き続けていた。
正直見てて辛い……こればかりは時間だけが癒すという事を聞いている以上、俺は何も聞かなかったことにしてその場を後にしようと思った。
そしたら今度は風花さんが一人で慰めに入りましたか。
ちょ、録画録画。まさに外道。
彼のコートを着て(ここから先はあえて記述しない)
……とりあえず録画して天田に売るとしたら十万は固いだろう。
【10月21日】
あの件から全員立ち直ったのか、普段通りにタルタロスを上る事となった。正直あの三人と目を合わせたくないのだが。
吹っ切れても相変わらずエントランス係の真田先輩は今度はテレビで話題だったビリー何とかのエクササイズをやっている。なんでも軍隊式の奴だそうで、意外と体に来るそうだ。
天田はと言うと、なんか悲しい事に優也の奴からデッキブラシを貰ったらしく、その時の一言が。
「はい、これで掃除よろしくね」
と言われ、一人半泣きでエントランスを磨いている。
最近コロマルが遠い目をするようになり、どうしたのかとアイちゃんに聞いてみたところ、聞いちゃならなかった事だと改めて理解した。
「もっと御飯ねだっておけば良かった」
やっぱり犬畜生か。お前は。
それと桐条先輩は何かが目覚めたのか知らないが、優也の奴から貰ったハイレグアーマーを着ている。いや、以前水着を渡されたのではないかと思って様子を見ると、トンでもない行動に出た。
よりにもよってハイレグの上からパレオですか。どれだけ凄い格好なんだ。
そう考えていると、俺にAが来た事でブラックジャックとなって上がりが来た。今回は俺の勝ちのようだ。
【11月30日】
桐条先輩の親父さんやチドリンが死んでちょっとブルーになった今日この頃。それでも俺は戦う事を決意した。
結局先輩と揃ってエントランス待機なのは言うまでも無いが。
最早天田は掃除専用の汚れてもいい服まで持参して来て磨いている。とうとうそっちの道に走ったか。誰も気に止めてない辺り、あいつの疎外っぷりにはちょっと同情してくる。
真田先輩がいつも待機しているところはとうとう塩が10cmまで積もったと柄にもなくはしゃいでいたので、塩もろとも桐条先輩によって氷漬けとなっていた。
ちなみにブフーラで。俺ッチはまだアギすら使えない。
上に上っている二人はまた真剣に上っているのに対し、こっちはいつまで経ってものほほんとしているようだ。
風花は最近はアナライズすらしなくていい、階を上った時の案内とかその程度でいいと最早戦力外通告をされたらしく、コロマルと一緒に戯れている。
その時天田が。
「このバター犬が、ハマってやろうか?」
と毒を吐いていたので、思わずコロマルにホムンクルスを幾つか渡しておいた。自腹で。
ちなみに真田先輩は次の日、学校の職員室で謎の氷漬けとなっていた所を発見された。
【12月25日】
なんか風花がアナライズすらしなくなった今日この頃、どうやらアイちゃんがそろそろ戻ってくる見込みが出てきたようだ。
これでババ抜きの幅が増えたと喜ぶ中、そろそろ磨く場所が無くなったと言ってきた天田が泣きながら報告してくれた。
とりあえず桐条先輩がエントランス入り口にある謎の氷漬けの物体を片付けてくれと言ったんで、天田は渋々片付けていた。その後その氷漬けがどこへ行ったのかは誰も知らないし興味が無いようだ。
どうやら二人っきりになりたいから、とかそういう理由でアナライズすらさせてもらわなくなった事で、ボスがいるザコがいない階層でくんずほぐれつな事をしている可能性がある。
しかしながら困った事にトランスポートを使う事が出来るのは奴だけ、俺らは確認する事も出来ない。
どうやらアレは上る時はリーダーがいなくてはならないけど、降りる時は基本的に一人でも出来る仕組みのようだ、腹立たしい。
そんな中、事件は起きた。
「うわっ!」
「掃除係!」
最早名前ですら呼ばれなくなったか。とにかく、タルタロス入り口から俺が見たことも無いシャドウが現れてきた。どうやら出てくる階層としては結構上の可能性が高い。
しかしながらアイツはゆかりッチと二人だけでいつも上っているタルタロス。困った事に誰一人としてどのようなシャドウか分かってなかった。
「チィッ、とにかく戦うしかないのかよ!?」
「無茶だテレッテ! お前はレベル3だろ!」
ああそうだよ、考えてみれば四月の時点で一回しか上ってなかったし、四月と五月のシャドウは気絶していたから経験値手に入ってなかったよ。
「皆さん気をつけてください…このシャドウの弱点は電撃です」
「マズいな、天田は気絶しているし。明彦、お前に任せた!」
しかしその声に反応する者はいない。
「明彦! どこへ行った!? まったく…不浄とでも言うのか?」
トイレと言ってくれよ桐条先輩。
ちなみにこの時の俺らの装備。
俺:模造刀、水着、レベル3
桐条先輩:スマートフルーレ、水着+ハイレグアーマー、レベル30
コロマル:骨、ドッグスーツ、レベル32
天田:気絶、レベル27
真田先輩:行方不明、レベル26
アイちゃん:グループの研究所で修理中、レベル30
どう戦えと?
「キャイン!」
あ、コロマル逃げやがった! ありえねぇ!
「伊織は下がってろ! 足手纏いだ!」
ヒドッ! だけど反論出来ない俺ッチ超可哀想!
てか、実質戦える人が一人だけってどういうこった?
「桐条先輩……」
「山岸、とにかくアナライズを頼んだ」
「分かりました!」
せめて真田先輩がいれば……どこに行ったんだあの人?
いや、それ以前にここ一ヶ月見かけたか?
そんな状況だけど、結局レベルにして50近辺のシャドウに30の先輩が勝てるわけも無く、俺ッチもどう足掻いても勝てないのでボコボコにされようとしていた時、それが起きた。
「出番だ…カエサル!」
救世主キタ━━(゚∀゚)━━ヨ
すまねぇ、また風花のパソコンでネット見ていた。
「あ、明彦何をしていた!?」
「お前が一ヶ月前に凍らせていたのが原因だろう!」
てー事は、先輩ってもしや綾時の話も聞いてなかったのか。
「まったく…アイギスはどこに行った!?」
「いや、むしろ氷漬けになっていたのならお前はどうやって?」
「コロマルが覚えててくれて溶かしてくれたんだ!」
ヤッベ、コロマルお前マジ恰好いい!
「とにかく俺のジオを起点として倒すぞ! 順平、お前も総攻撃要員として来い!」
「う、ウイッす!」
テレッテッテー、俺ッチレベルアップー。
その後、俺は気がつけばレベルアップをしていた。
あまりにもレベルの差があったから、アギラオまで覚えちまったぜ。
「おい天田、大丈夫か?」
「え、ええ……すみません」
たーく、こんな状況で本当に大丈夫なのかよ?
「皆、大丈夫か?」
突然トランスポートが光ったかと思ったら遅ればせながらやってきた。この際服が乱れ気味とかそんな事はどうでもいい。
「すまん、レベルが偏っていたから……」
「すまんですむかよ!」
「だが大丈夫だ」
何で?
「モナドが開通したから」
……確かに、気がつけばエントランスの所に何事も無いように扉が増えたけどな。
「よし、これから一気に全員のレベルを上げるぞ」
ちょ、おま。
「待て、今日の所は怪我をした天田の治療などがある」
「それに、俺は一ヶ月も氷の中にいたから状況が把握出来てないぞ」
それは洒落になってねぇ。
「……じゃあ、今度という事で」
「頼むから水着じゃなくて、後模造刀も勘弁な」
「分かった分かった、はい釘バット」
ちょ、おま。
こんなんで本当にニュクスに勝てるのか心配になってきた今日この頃でした。