サントラ買って

「ペルソナ4」オリジナル・サウンドトラック

「ペルソナ4」オリジナル・サウンドトラック

3の時は知る人は知る事態となっていたが、オリコンランキングでゲームのサントラとしてはかなり異例のランキングに入っていたのを思い出させられた。
確か週間で2位とかそんなもんだった筈。
ご多分に洩れず前作同様音楽に定評があり、何度か聞いても何ら問題の無い曲ばかりだったりする。
友達がいるチャットに顔を出した際にP4やっているよと言ったら、とある人物からこんな事を言われた。


友人:そういえば今回のペルソナだが、戦闘音楽はベイベベイベベイベ(正しくはMass Destruction)じゃないの?
俺:違うよ。
友人:残念。


いや、確かに前作のあのインパクトは強すぎたけどさ、最近のゲームで戦闘音楽が同じままって方がある意味問題がある気がする。
ちなみに某大作RPGとかそこの辺りはこの際置いておこう。アレは伝統と言ったほうが良いだろう。
んでまぁ、今回は気が乗ったのでサントラの中から幾つか紹介なんかしてみようかと。
諸々の都合があって隠しで。
まぁ、中には曲の紹介をする=ネタバレに抵触するというものがちらほらとあるので尚更。
一応言っておくと、俺はどちらかと言えば戦闘関連の曲が中心に好きだったりする。
ちなみにこの記述の中で言っている目黒氏はサウンド担当している作曲者のことである。

Disc1 トラック11 Reach Out To The Truth -First Battle-

タイトルから分かるとおり通常戦闘曲の初戦闘時限定の音楽。
具体的にどう違うのと聞かれたら、こう答えるしかない。
イントロ。
どうやら目黒氏曰く、ゲームでは実際にこの後イベント後に後述のボス戦曲が流れると、その次は再び通常戦闘曲が流れるのは繋がりが良くないと判断したのでアレンジしたそうだ。
確かに、最初の戦闘なのにこれと言ってイベント戦闘らしいイベントって感じがする要素の一つとして、音楽はかなり重要だから分かる。
具体的には詳しくは無いんだが、頭がギターのリフで始まるようで、それはつまりは突然戦闘になってしまった主人公の戸惑いの心情とリンクしているように、との事だ。
通常戦闘音楽を聴いてからだと納得出来る曲だった。
対象音楽動画:http://www.nicovideo.jp/watch/nm4037013
これもあるから隠しているのもあるんだが。
まぁ、実際に聞けば分かる。

Disc1 トラック13 Backside Of The TV

頻繁にダンジョンに潜る人であればかなり印象に残るテレビ世界の入り口の音楽。
メンバー入れ替えとかする時に聞くものであり、俺は結構潜っていたほうなので印象に強い。
ボーカルのエフェクターを通常とは違うものに変更したのでかなり雰囲気としては重厚な感じがし、ダンジョンの入り口って印象が強いのにボーカルの声が耳に残る。
だがここで頻繁に話しかけるのはクマ(中盤からはりせ)だったからか、「○○だクマー」と言う台詞が頭から離れないんだがどうしてくれる!?

Disc1 トラック17 I'll Face Myself -Battle-

多分このゲームの中で一番好きな曲は何かとと割れたらかなりの上位に入るであろう曲。
中ボス戦などに使われ、序盤から終盤にかけてかなりの長い時間聞く事となる。
特に今回俺なんかは装備を整えないで(整える事が出来ないで)速攻でボスに挑むタイプだったので、一撃辺りが少なくかつ体力を頻繁に持ってかれたのでかなり緊迫感があった。
やはり仲間のシャドウと戦うのでこの台詞もかなり印象が強い。


我は影……真なる影……


自分の弱い心を否定した者を食い尽くさんとする内なる影との対峙を文字通り再現していた。
陽介は退屈である事、尋常ではない境遇という高揚を正義感として偽った巨大な手を持つ化け物として。
千枝は親友の存在を自らを惹き立ててくれる女を踏み台にした魔性の女として。
雪子は自らの境遇を囚われのお姫様として籠の中の火の鳥として。
完二は真の漢とは何であるかを問うたマッチョで薔薇を携えた巨漢として。
りせはアイドルという虚構しか見てくれない民衆に本物の自分を晒すストリップ劇場のストリッパーとして。
クマは自分が何も無い事を絶望し、そして黒い感情を秘めた巨大なクマとして。
直斗は大人から子供である事を冷やかされ、格好いい探偵らしくない女である事を責めた彼女の顔をした飛行型ロボットとして。
それぞれが自らの深層心理を現していた。
曲としてはボス戦としては通例となっている激しい感じの曲となっているが、サビの良さは聞かないと分からないだろう。
そこで置いておく。
対象音楽動画:http://www.nicovideo.jp/watch/nm4037106

Disc1 トラック19 muscle blues

完二のダンジョンの最初に聞こえてくるダンディな男と優男など、沢山の男達の聞く者にとっては阿鼻叫喚の地獄絵図となるであろう甘ったるいガチムチの台詞の数々のシーンの時に流れてくる曲。
具体的にどんな台詞が出てきたかをプレイ日記に書いていたので、早速サルベージして転載。


男性の声:僕の可愛い子猫ちゃん……。
優男風の声:ああ、何て逞しい筋肉なんだ……。
ダンディな男の声:怖がる事は無いんだよ……。
ダンディ:さ、力を抜いて……。


成程。

Disc1 トラック23 Sauna

同様に完二のダンジョンの曲。
完二のダンジョンはプレイ日記にも上げたがガチムチ男達のハッテン場としてのサウナ。
そこに彼のシャドウは一人で褌一丁で行ってのだが、それを髣髴とさせる曲だった。
曲としては実の所かなり短いのをループしているのだが、ダンジョンって考えてみればエンカウント率によってはそこまで長いループじゃなくても良いんだよな。
もっとも、P3や4みたいに敵のシンボルに触れると戦闘のタイプだとそれは違うのかもしれないが、単純にダンジョン曲が良いからか、飽きが来なかった。

Disc1 トラック25 Reach Out To The Truth

言わずと知れた今回の通常戦闘曲。
前作のベイベベイベベイベの印象が強すぎたからか、初めはちょっと物足りないように思えたが、ある程度聞いていたらそんな印象は消え去っていた。
これはこれでアリだろう。そういう事だった。
うん、今回の曲も良かった。
対象音楽動画:http://www.nicovideo.jp/watch/nm4037357

Disc2 トラック02 specialist

試験や授業中に流れる曲。
改めて思い出してみると、今回も揃いも揃って変な先生ばかりだったわ。
てか、祖父江先生は3の伊達政宗大好き先生の親戚なんだよね。
後は名前は忘れたがパペット●ペットみたいな先生、あの人の人形は奥さんの手作りとか微妙に手が凝っている。
どうでもいいですね。

Disc2 トラック03 Theater

もとにストリップ劇場を連想させるような曲では芸が無いので、とのことだが。
ストリップ劇場行ったことねーよ!
と言う訳でりせのダンジョンの曲。
凄いよね、よりにもよってピチピチの高校一年生のストリップ劇場とかって。
むしろアレだ。
女子高生ならぬ女子校生だな。
御免、こう書くと何か卑猥な気がする。

Disc2 トラック08 A New World Fool

アメノサギリ(生田目版)と足立戦の時に流れる。
最初の生田目版のアメノサギリのあの顔のでかさには驚いたが、何か凄く腹が立つ事があった。
やはり魔法を使うたびにシャツが捲れ上がって股間が丸見えのように見える事か。
あの真っ赤な顔デカなのにそんなチラリズム欲しくねぇw
だが、生田目版の方は戦う人によってはかなり難しかったようだが、俺はプレイ日記の通り、属性変更による超ブーストで楽勝だったわ。
逆に足立戦は、てか、彼ってネット上ではそのまんまヤスって呼ばれてるんだね。
ポートピア乙。確かにあれと全く同じだけどさw
最初のヒートライザの時のカットインはちょっと驚いたわ。
考えてみれば対人間戦なんてP4の中では彼だけだし。
前回はストレガがいたからあまり気にも留めてなかったんだが、味方以外の人間のカットインってかなり貴重な気がする。
それにしても何気なく言ってしまった足立のペルソナはシャドウイザナギみたいなものなんだなってのがそのまんま伏線になっていたのは驚いた。
ちょ、おまと思ったよ。

Disc2 トラック09 霧

何やらネット上では実はこの曲は後述のThe Almightyが正しいようだが、ちょっと調べてみてどこでそんな情報を入手したんだと思う。
確実な公式側でのソースが無い限りはまだ信じられないが。
だが、確かにThe Almightyであることが正しいと言う前提の下で目黒氏のコメントを見ると納得したり。
何故この曲名なのかと言うのは調べてみると分かる云々と書いてあるのだが、それは実際にThe Almightyの使われた場所を調べてみて、尚且つ使われたボス戦のボスの名前を調べてみると納得する。
これに関しては後述。
まぁ、それに曲名から判断しても納得するし。
霧って書いてあるけどこの曲が使われたのはイザナミ戦だからなぁ。
このときのイザナミはまだ強敵って印象ではない(それでもボスクラスとしては強いが)が、中々変わった雰囲気を持った曲だと思った。
何せ前作のラスボス戦は全ての人の魂の戦いだったからなぁ、やっぱり既存曲のアレンジかと思ってたから軽く拍子抜けしたわ。
もっとも、良い曲なのは間違いないのだが。

Disc2 トラック21 Omen

ラストの12月の霧の時に、ってか12月のフィールド曲。
目黒氏も言っている通り、最早曲として言えるのかどうか怪しいものがあるほど曲ではない曲と言った方が正しい。
では何だと聞かれたら何て答えたら良いんだろうか? 俺は答えられない。
ちなみにこれ、俺はサントラに入るか入らないかどちらだと予想していた中で、入らないをちょっとだけ予想していた。

Disc2 トラック23 The Almighty

前述の通り推測から見てこちらが本来霧というタイトルであった曲(確定ではない)。
アメノサギリ戦の曲であり、通常のラスボスの曲でもある。
アメノサギリはやはりプレイ日記で記述したとおり、霧を司る神様として存在している。
また、イザナミが生み出した神様の一つであり、この存在の名前からもイザナミが黒幕として存在していることを伏線付けている。
目黒氏曰くサビはすんなり出来たそうだが、俺はこの部分が一番好きだったり。
霧を晴らす決意に満ちた感じかな? とにかくそんな感じがビンビンに伝わってきた。
この曲も何回ループしても聞き飽きないわ。

Disc2 トラック24 The Genesis

ペルソナ4のラスボスのラスボスである伊邪那美大神戦。
かなり長い間聞かないと分からないが、五分経つとやっとこの曲がReach Out To The Truthのアレンジ曲であることが判明する。
このパートは一番盛り上がる所であり、一番好きなパートでもあるのだが、多分このゲーム最大の欠点がこの曲にある。
それは、せっかくここで一番盛り上がるのに、プレイする人によっては一番絶望するタイミングで流れる事だろう。
あの仲間が幾千の呪いで闇へと引きずり込まれ続けていくのを見ながらこのパートは、と思ったり。
良いのは良いんだが、ちょっと残念。
というのも俺がそれに該当しちまったんだがな!
え、ちょ、と思ったよ。

Disc2 トラック26 Never More

この曲を聞いた時、俺は疲れていたのかふと涙腺が緩んだ。
てか、それも確かにあるんだが、それよりもこれが流れてくるまでの流れがやばすぎた事なんだろうなぁ。
アレだけの絆を築いてきても、一年という約束の下この八十稲羽市にやって来た主人公には仲間と、そしてこの街で関わった様々な人達との別れが訪れていた。
歌詞がね、うん。
改めて聴きながら歌詞カードを見ると正にエンディングを現しているんだよ。
笑顔で別れた。
皆も笑顔だった。
別れていても、どれだけ離れていても築いた絆は断ち切れなくて。
そう思っていたし自分でも分かっていたのに。
懐から取り出した一枚の写真には、皆と別れる直前に撮った仲間達との写真。
そこには皆が笑顔だった。
これからもずっと仲間だ。
言葉には出てこなくても表情でそれは理解出来た。


だから。


笑顔でいよう。


さよならは言わない。


俺だったら多分それを理解していても一度は泣くだろう。
意外と涙腺緩々なのよ、俺。
だからこそこの曲もだが、全般的にこのシリーズの曲は好きなのよ。
俺のド直球を貫きまくっているからさ。


そうだよな、考えてみたら発売前は不安が半分以上あったが、曲に関しては何も問題は無いと思っていたんだよな。
多分3で曲まで首を捻る出来だったら間違いなく買ってなかっただろう。
だからこそ、俺の中ではゲームを買う上で良い音楽というのは結構優先順位が高かったりする。
改めて買って良かったと思える作品だった。


最後に、戦闘曲を一つの動画にしたものがあるのでこちらも紹介。
戦闘曲一覧:http://www.nicovideo.jp/watch/sm4043569
この中には幾つか上述の曲も入っている。
気に入ったら買え!