女主人公第40話『インパクト・アゲイン』

やっぱりキラは生きていた。
彼はやっぱり過去にニコルを殺害したことでのアスランとの悲劇を尾に引いていた。
その事から彼は人を殺さずに戦力だけを奪うことをしていたが、結局何も変わらなかったし、それをする事でまた誰かが死ぬ事を認めたくなかった。
ネオはアークエンジェルの自由行動を許されたが、未だに記憶は戻っていなかった。
その頃連邦では、チラムとは別に独自に時空制御技術を試作型まで作り上げたと言った。
互いに面子に拘っている場合ではないとブラッドマンは言っているが、これは本心であるのかは計りかねる。
だが、ブラッドマンは既にD計画が誤解した事を掴んでいた事もあり、チラムを新連邦に引き込む為の手段と考えていた。
その事を危惧していた副大統領であるグラヴィオンフィッツジェラルドは、内密に匿っていたミヅキと、ファントムペインであるフェイに計画の日時と場所を知らせ、この計画が破壊される事を祈っていた。


その情報は万丈達に通信で送り、彼は計画が危険である事を察知した。
一方で、特異点による時空修復の手段もZEUTHに告げていた。
その手段とは、新たに時空を創造する事で事件境界線を安定させるもの。
その特異点が桂木桂とオルソン・D・ヴェルヌの二人である。
やはり彼らがあの時空震動弾の発動時にいた事が特異点となる原因だった。
とは言え、これを破壊するのは世界を救う手段としては成り立っているので忍びない。
と言う事もあり、まずは様子見、状況によっては奪取または破壊という結論に至った事で、ミネルバアーガマにも通信を始めていたのだった。


だが、その実験場に現れたのはブラッドマン達だけではなく、百鬼帝国とスカルムーン連合。
スカルムーン連合は全てを破壊する為に、百鬼と新連邦はZEUTHと異星人を狙う為に現れていた。
その様子を影から黒のカリスマがほくそ笑み、まだ増援がいる事を示唆していた。
そして鬼を追うように堕天翅も現れる。
だが、ここまで来ると逆に連邦側がピンチだという事で、黒のカリスマはツィーネをカウンターとして呼び寄せた。


ぶっちゃけて言おう。
何も無いマップのほぼ全部が敵味方で埋め尽くされた。
味方が中心にいると、ほぼ中心に百鬼帝国、連邦、ZEUTH、スカルムーン連合、堕天翅、ツィーネが凝縮されやがる。
なんだこのカオス?
ミネルバアーガマは密集地帯を狙ってマップ兵器打ち込みまくりだこれ。
そしてブラッドマンは最終的に機体を捨てて、不完全な時空制御装置を発動させた事で、またしてもブレイク・ザ・ワールドを引き起こそうとしていた。
黒のカリスマはそれが起きる事を望み、世界が二度目の歪みを発動させていた。


その黒のカリスマは、他の誰でもなくレーベンが所属するカイメラ隊の一人であるシュランと出会っていたのだった……。