女主人公第39話『レイズ・ザ・フラッグ』

シンがふと格納庫にいると、セツコさんがまた訓練をやっていた。
他にはバルゴラのガンカメラで収録した映像のチェックと言った、グローリー・スター本来の任務も行っていた。
そんな時、ふとシンは持っていたキャンディーをセツコさんにあげる事にした。
だが……。


セツコ(あなたのくれたキャンディー、小石をなめているみたいだけど、心を優しくしてくれる…)


もう、彼女に味覚は存在しない。


その頃、大量にいる謎の化け物(おそらくエウレカ)が町中を蹂躙していた。
そしてデューイ大佐は真実を告げるとUNを経由して言い放った。
それはコーラリアンと呼ばれる未知の生命体がいた事、賢人会議はそれを隠蔽していたことだった。
何故なら彼らはコーラリアンを制する力を持ってなかったから。
それらを駆逐するのは他ならぬアゲハ隊のメンバーと、美しき戦いの女神アネモネだと断言した。
そしてこれらの事態を想定してコーラリアンに対抗する組織を作り上げたのは他でもない、エウレカセブンの世界である約束の地を救った英雄アドロック、レントンの父親だった。
彼はアゲハ構想と呼ばれるものを遺してくれた、とデューイは高らかに宣言していた。
ミネルバアーガマのメンバーがその映像を見ていた時、カミーユは映像の中にシロッコがいたことを見てしまう。
そして、そのシロッコの隣にいた秘書らしき女性は……。


アポリー中尉が偵察中に突如として宙域で爆破を目撃、それを確認しに行ったZEUTHが見たものは、爆撃の落下点に巨大な雲が出来上がっていた。
雲の周りには次元境界線が歪んでおり、あの雲が時空転移してきた可能性が高いという結論に至った。
その歪曲反応が高まった瞬間、コーラリアンが雲の中から出現してきたことで、事態は急転していた。
しかもこのコーラリアン、どうやら無限増殖するらしく、SRポイントの入手条件が5ターン以内に75体撃破という代物。
そう言えば全然気づかなかったのだが、セツコさんはいつの間にかSP回復を入手してたわ。
んでもって、少ししたらアネモネたちが援軍としてコーラリアンを迎撃しに来てくれた。
早速ボス達は戦いの女神が来てくれたと興奮していたが。
とにかく、彼らアゲハ隊のメンバーの助けもあってどうにかSRポイントを入手しつつクリア。
どうやらコーラリアンには活動時間が存在しており、その為にどれだけの虐殺がされようと、最後は自爆となれば良いというのが以前の判断だったんだろう。


その後、コーラリアンについて風見博士が調べるようなので、闘志也と博士の娘である理恵がそんな雰囲気を出している時、やぶ蛇を突かれたかのようにさやかとマリアの板挟みに遭う甲児の姿があった。
その頃、デュランダル議長は謎の仮面の男(?)と会談を行っていた。
ところがその内容は不穏なもので、デューイがオレンジ――小型の時空震動弾に似たものを使いコーラリアンを刺激することが出来る事が分かり、その技術を与えたのは他ならぬその仮面の人物であったと言い放つ。
理由は悪戯心に近いようだ。その影でデスティニープランを進めていることを仮面の存在は知っていた。
そして、議長に平行世界とその境界のねじれを教えたのもその人物。
その見返りとして血のバレンタインを教訓にしたものとしてニュートロンスタンピーダーを完成させていた。
俗に言う核兵器自爆装置。
しかし、その仮面の人物は名前が無く、今更だが議長は名前を問うことにした。素性はこの際今までどおり詮索しないという条件で。


彼(?)の名前は救世の戦士…太極への旅人…法の守護騎士…因果律の番人…呪われた放浪者…何でも構わないが、これが良いと言った。


黒のカリスマ、と。


……決して新日の蝶野選手ではないので悪しからず。
ただ、その人物はこの世界がこれからどう動くのかを実に楽しそうに眺めていた。


ふと思ったのだが、前回の事実を歪めたUNへの公開の真犯人であり黒のカリスマだが、エーデル准将ではないかと思ってしまう。
彼女はそもそもUNを作り上げてこの多元世界に作り上げた人間だから、歪めた情報を配信するのは容易いのではないかと思ってしまう。
または、彼女の部下の誰か。そんなことを思ったり。