女主人公第54話『魂の凱歌』

地上に残っていたディアナ・カウンターはやはりオーブに保護されていたが、ディアナ様の演説を聞いて宇宙へと戻る決心をしていた。
ディアナ・カウンターのメンバーはクーデターを起こした事での結末を受け止めようとしていたが、カガリがZEUTHに対してディアナとの仲立ちをさせてくれるよう頼んでくれた。
その一方で、スカルムーン連合に対してプラントや地球連邦は戦力を投じていたが、牽制をするだけで本格的な攻撃はしなかった。
何故なら彼らはその後戦力が疲弊した時が好機と見るから。
その様子を見たZEUTHは自分達が出ていく事を決心する。
その一方、エターナルは月のディアナ様を迎えに行く為別行動を取る事となった。


オーロラ色をした宇宙空間での戦いに待ち構えていたのはガイゾック、エルダー、ゼラバイア、アルデバロンのスカルムーン連合の残りの全て。
しかも敵は待ち構えずに全員登場と共にこっちにやってくる。
全員揃って結構強いね。
まぁ、とにかくまずはガイゾックの最期を見届けるが、やはりラストの何とも言えないもやもやは再現される事に。
同様にゼラバイアは自分の要塞へと逃げ込み、それを追うようにゴッドΣグラヴィオンに乗ったサンドマンが追っていった。
そしてガットラーは戦艦が破壊された事で要塞アルゴルへと逃亡、マリンはそれを追うように要塞へと自分の小隊で乗り込んでいった。
最後に倒したガガーンは、ガットラー同様に要塞アルゴルへと逃亡していった。それを追うのはテラルとゴッドシグマ。
戦闘終了後、サンドマン一人で終わらせるわけにはいかないグラヴィオンチームが彼を追った事から考えると、ゼラバイアとガイゾックは早めに倒して、小隊に余裕を持たせた状態でガットラーとガガーンを撃破するのが妥当か。


アルゴルの中にいた二人は、ガガーンが核兵器を地球へと打ち込むよう促していた。
その結果がS−1星を作り上げる結果となる事を知っているガットラーは迷っていた。
既に地球の至る所にそれは設置している、後はガガーンが彼の背中を押すだけ。
原作ではここでスイッチを押した為に地球は崩壊したはずだ。
そこへ駆けつけたテラルはガガーンによってリラである事をガットラーに知られてしまう。
だがそこへ送れてやって来たゴッドシグマチームとバルディオスチームが来た事でガガーンは焦りを出してしまった。
このアルゴルのコンピューターを破壊し、S−1星人を犠牲にするか、それとも自分達を見逃すか。
その選択肢は出してはならないものだった。
S−1星人の総統として、ガットラーは自らの民を危険に晒すガガーンが許せなかった。
その追撃として全員からの銃撃によりガガーンは倒れた。
残ったのはガットラーのみ。だが、マリンは一人で決着を付けさせてくれと皆に頼み込み、メンバーはそれを信じてこの場を後にした。


ガットラーは決して自分の行いを後悔はしなかった。
何故なら、彼は自分を信じて眠るS−1星人の為にこれまでの戦いを仕掛けてきたのだから。
その結果として地球がS−1星になるのもまた仕方のない事。
未来人が過去の地球に辿り着き、未来のS−1星に近づいていく。これはガットラーがやらなくても、どこかの世界の誰かがやったから彼らの星があったのは事実であった。
だが……。
そこに現れたのはテラルが解放してくれたアフロディア。
彼女はマリンを撃つか、それともガットラーを撃つかの究極の二択を強いられた。
マリンは自分の弟を殺したにくい人間である。だがその一方で彼に惹かれているのも事実だった。
ガットラーの行いはこの星を危険に晒す。だけど、自分の父親代わりでもあった。
彼女が撃った相手は、父親。
それを知り、ガットラーは自らが倒れる姿を、最期の姿を誰にも見せたくなかった為、彼らの元を離れていた。


その直後のこの宇宙に響く衝撃はサンドマンとヒューギによる戦いの余波だった。
ヒューギは自分の妹でありサンドマンの妻を模したアンドロイド、そして自分が育てていた姪であるリィルの懇願により、ほんの一瞬だけ戸惑いを見せた。
その姿は、彼がまだ人間である証拠でもあった。
その後、惑星ゴーマの爆発の際、サンドマンは自らそこに残る事を選んだ。


その頃月に到着したエターナルに乗るラクスの前に現れたのは、議長が送り込んだ暗殺部隊。
今、正にラクスに銃撃が当たる直前、その場に駆けつけたミーアの慟哭が響き渡っていた。