帰宅してから書こうと思っていたら忘れてた
- 作者: ヤマザキマリ
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2009/11/26
- メディア: コミック
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内容は、古代ローマの風呂専門の建築技師であるルシウスという男。この男は最近自分の、ローマの風呂建築技術について悩んでいた。
悩みながら友人と一緒に騒がしい風呂へと行き、潜ったりして、気がつけば。
現代日本に一時的にタイムスリップしていました。
しかもそこは奇しくも風呂に関係している場所ばかり。
銭湯、温泉、マンションの家庭用風呂、家のショールーム、湯治。
とにかく彼のタイムスリップ場所は日本のこんな所ばかり。
古代ローマになくて現代日本にはありふれているものに感動し、驚愕し、悩み、そして彼は自分の時代に戻ったらちゃんとそれを古代ローマで再現する発想力があった。
銭湯だったら、壁にはイタリアの山を描き、脱衣所では番台さん代わりに奴隷が荷物を見張っててくれ、映画の広告とかは観劇の広告を貼り付け、風呂上がりにはフルーツ牛乳を出す始末。
問題は冷却方法が完全ではなかったり、牛乳瓶の作成方法が現代とは比較出来ないほど稚拙だったりするが、それでも彼は一躍時の人になった。
そんな彼が風呂にまつわるエピソードによってどんどん地位を確立していく様を描いている。
何だろうな、このカルチャーショックと古代風の表現力がマッチしてて、しかも当時の風呂技術に関してのコラムもちゃんとできているから面白い。
その一方で仕事に没頭するあまりラストのオチに噴いたんだがな。
マンガ大賞2010を受賞したってのも、ある意味理解出来た。
この作者は確かイタリアに住んでいるはずだからか、日本のとは、違った独特の話に興味を持ったわ。
詳しくはここ←を参考にすれば分かるだろう。
そんなマンガ。存外に面白かった。