昨日はプレイ出来なかった

TRICK×LOGIC Season1 - PSP

TRICK×LOGIC Season1 - PSP

ゲーム本編を購入した物の、何回インストし直してもプレイ出来ない事象があった。
さてどうしましょうと考えた結果、とりあえずふて腐れて寝ていたんだが、今日改めて見ると、ダウンロード版は無料のチュートリアルもダウンロードしないとプレイ出来ないと書いてあったのを見過ごしていたんだわ、
そういう事で今日になってプレイし始めたんだが……。


面白いわ。


感覚で言えば中身が滅茶苦茶長いウミガメのスープに近い。スローンとマクヘールをプレイしていたからそういう感じなんだが。
本編厨は推理小説の解決編までの小説を読み、気になるキーワードを片っ端から、或いは組み合わせるなどをして仮説を組み立てて、解決に必要な材料を探してみる。
そして最終的には手に入れた仮説と選択肢形式の設問を元に犯人とそれにまつわる事件の真相を解明していく。
そこで、まだ4話までしかプレイ出来てないが、ザッとクリアした話の解説と、隠しだが真相を軽く追記してみるとしよう。
まずはこの話は冥界が舞台だが、決して事件には関与していない。
それとデーモン閣下のキャラが良すぎる。
アカシャと呼ばれる事件のあらまし(メタ的に言えば推理小説)に書かれている事は全て事実だが、犯人が嘘を付いている可能性はある。
動機の大小は関係ない、有り体に言えば動機は一切追求しない。トリックや犯人に超能力や宇宙人は関係していない。
まぁ、一般的な事だろう。


まだ一話残っているが、それはまた解決したら書くとしよう。

事件ファイル1『盗まれたフィギュア』著者:我孫子武丸

マニア垂涎のアキバ系フィギュア(時価300万円とされる)が盗まれるはずのない倉の中から忽然と消えた。
倉の中は小さな窓はあれど鉄格子がされており、フィギュアを入れていたガラスケースごと盗まれた事からここから外に出されたようには思えない。
しかし、唯一の入り口には海外で使われている複製不可能な巨大南京錠が使われており、マニア達が倉から退室する時には必ず持ち物検査を行っている。
誰が、どうやってフィギュアを盗んだというのだろうか。
ヒントは南京錠という性質を理解する事、そしてマニア達の倉の中での集会では南京錠が鍵を開けっ放しで入り口にくっついている事だった。
この話は似たようなトリックを考えていたから、ずっと誤認していたから頭を切り換えるのに少し時間がかかったわ。
真相は至ってシンプル。
犯人は南京錠が、『鍵を開ける時だけ鍵を必要とする』という所に着目した。
まず犯人は予め海外から同じタイプの鍵を購入し、事件が発覚する一週間前の集会で、トイレに行くと称して外にある鍵がかかってない『被害者の南京錠A』と自分が持ってきた南京錠Bをすり替えておく。
被害者はすり替えられたと知らないままに犯人がすり替えた南京錠Bの施錠を行う。
当然犯人はBの鍵を持っているので、後はばれないタイミングでBの鍵を開けて盗む。
その後は逃げる前にBを回収し、代わりにAを使って施錠するだけで問題ないという代物。
しかし犯人は、『3週間前に初めてその南京錠Aを使った事』と『南京錠を入手するには10かは必要である事』と『このトリックを使うにはどうしても鍵が解錠されている際に退室する必要』があった。

事件ファイル2『明かりの消えた部屋で』著者:竹本健治

楽しかったはずの韓国旅行から帰ってくると、そこにいたのは部屋のド真ん中に倒れている恋人である青年の死体だった。
何故かぐんにゃりとした状態で倒れていたのだった。
施錠をしたはずなのに何故か鍵が開いている状態だった。
その直前、被害者の恋人である女性の元カレ、そしてその元カレが現在付き合っている女性が捜査線上に浮かび上がる中、隣室にいた女性が真夜中2時に何かが壁にぶつかる音が聞こえた事、音が聞こえる数時間前後から元カレが事件現場を見張っていたものの、人がいる気配がしなかったという。
果たして誰が嘘を付いているのか、或いは全てが真実なのか。トリックが分かった時、犯人となる人間は一人しかいなかったのだった。
この話はまだ比較的理解出来た。
早い段階でトリックと犯人に目星を付ける事が出来たのだから。
被害者は実は犯人である恋人が韓国旅行に行く前から殺されていた。
ただし、旅行に行く直前に友人(ファイル1で容疑者にもなった少女)が迎えに来た時に被害者が倒れていない事を認識させるだけで死亡推定時刻を誤認させたのだ。
実際には被害者はそこにいた。ただし、見えないように工夫をされていた。
被害者は死後硬直が完了した時、鴨居の上に乗せられて固定されていたのだ。
その鴨居は友人の居た位置からは四角となっており、たったそれだけで全てが完了していた。
元カレが気配を察する事が出来なかったのは死体があっただけだから。壁に当たった音とは死体が死後硬直が解けて床に落下した音。
後は鍵が開いていると嘘を付くだけで全てが完了していた。

事件ファイル3『雪降る女子寮にて』著者:麻耶雄嵩

雪が降る雪の朝、ある女子寮で入寮者の一人が背中に出刃包丁を突き立てられて殺された。
しかし入寮者の全員は本人に非が無くても被害者に最低でも一度は恋人を被害者に取られている。
そんないつ殺されてもおかしくない状況だったが、第一容疑者は死亡推定時刻に北海道旭川に旅行に行っており、しかもそこで自然事故に巻き込まれて死亡している。
被害者のすぐ側にはダイイングメッセージが書かれていたであろう床の塩ビシートが切り取られていた。
果たして犯人は誰なのか。やっぱりここでも入寮者の後輩として1,2話で登場した少女が容疑者の一人に巻き込まれるのだった。
この話は最後の最後まで犯人を誤認していた。だが、回答編をやっている最中にようやく理解出来た。
実は全く関係が無かったはずの偶然と言える旭川での事故こそが犯人が誰であるかを示していた。
別にコレは犯人が起こしたとかそういう訳ではない。あくまでも自然事故であるのに。
何故ならダイイングメッセージに書かれていたのは、よりにもよってその事故で亡くなった女性だったのだから。
どうして被害者が旅行に行っている女性をダイイングメッセージに書いたのでは、そう考えるがそれこそが違った。
ダイイングメッセージを書いたのは犯人だったから。
しかし大変な事に旭川に行ったのは被害者が死ぬ一日前。
犯人はその女性が旭川に行った事を知らなかったのだ。
逆を言えば、容疑者の中でその事実を知らなかった人こそが犯人だった。

事件ファイル4『切断された五つの首』著者:大山誠一郎

とある探偵の青年はとても不幸だった。
まさかクビがかかっている素行調査の対象者が監視してから五日後に五つの首を無くした状態で発見されるとは。
凶器は全て放置されているのに頭部の首、手首、足首全てが無い状態で被害者は自宅の風呂場で死んでいた。しかも両手両足はミリ単位で切断された場所が左右の手足で同じだったのだ。
何故そんな惨い事を? 何故被害者は風呂好きだったのにシャワーしか浴びてなかったのか、何故被害者は自炊能力があるのに死ぬ数日前から冷蔵庫などに保冷枕と保冷剤しか無い状況だったのか。
そしてやっぱり全話に登場している少女は新聞集金のバイトをしていたら第一発見者になってしまうのでした。
ただ、一つだけ言える事があった。
被害者は死んでも自分が殺される理由が分からなかったのです。
この話を解くには、『アカシャに書かれていない事実に気づけるかどうか』がかかっている。
この話は最後の最後まで犯人が分からなかった。トリックも何もかも分かってても、それと犯人が結びつかなかったのだ。もしやと思っていたんだが。
だが、分かってしまえば犯人となる人間は一人しか居なかったという事に気づこうとしなかったのだ。
この話の特徴は犯人がどうやって殺したのかではなく、『被害者がどうして死ぬ直前妙な行動を取っていたのか』である。
風呂好きなのに風呂を使った形跡がない。自炊好きなのに最近料理をした形跡がない。
そして被害者が切断された場所が何故両手両足揃っているのか。
その真相はアカシャに書かれていない被害者の行動を見つける事だった。
被害者は死亡する五日前に元恋人からヨリを戻す事はないと突きつけられた。その際、元恋人には今サーフィンの上手い恋人が居る事を知った。
被害者はそれを見返そうと、その彼氏よりもサーフィンが上手くなろうと、海外旅行に行っていたのだ。
だから被害者は冷蔵庫を空にし、“日焼け”したから風呂にも入れなかった。


ところが、犯人はそれを知らなかった。容疑者全員知らなかったのだから仕方ないが、犯人にとってそれは致命的なミスであり、被害者が海外旅行に行っていたから殺して五体を切断したのだ。
犯人が五体を切断した理由は、日焼けの後を見られたくないから。ただそれだけ。だから被害者は殺される理由を知る由もなかった。
犯人はそう、偽りの報告を依頼人にしていた探偵だったのだから。
犯人は被害者が死ぬ四日前に尾行をしていたのだが、ふとした不注意で居眠りをしてしまった。それから被害者が自宅から出た形跡がないのでおかしいと思いつつも、被害者には特別何もなかった日と同様だと報告をしてしまった。
ところが被害者は海外旅行に行き、ボディースーツを着て頭と両手両足を真っ黒に日焼けした。
自分としてはクビがかかっているので嘘の報告をした事がばれたら大変だ。


だから人を殺したのだった。