A.C.E.R.プレイ日記第10話『騎士達の選択』

オータム・ワンはウィンターにグレイスの申し入れを相談していた。
初めウィンターは断った上でブレラを拘束する旨で言っていたが、突然決定を覆した。
グレイスを受け入れる。それがどんな真意であろうとも。
更に敵側のイレギュラーも味方側のイレギュラーもしばらく泳がせておくように命令する。
まるで何か別の存在によって強制的に意見を変えさせられたかのように。
そこにラウンズのメンバーが出撃を申し入れる。スザクの真意を知る為に。
逆に、実はラウンズの方に加わっていたメンバーもいた。
中華連邦の黎星刻だった。
何故彼がそちら側に付いたかは分からないが……。


やはりグレイスが動いた。
かなめとランカを誘拐しようとし結局テッサとかなめだけ拉致してシーズンの元に逃亡していたのだ。


そこで今回はアルト、宗介、スザクの三人で動いてみることに。そろそろアルファートもある程度強化しちゃったので、他の面子の使い勝手も知りたいし。
ボスはラウンズのジノとアーニャ。
当然指揮を執るのはゼロ。しかも彼は策があった。
戦闘としては戦闘機搭載スタイルの機体に周囲を旋回してもらい、戦艦を一気に潰していくのが楽だろう。
ベストなのは話的にもアルトがベストだろうなぁ。
とにかく、ラウンズの二人――シーズンを信じることが出来ないスザクはゼロの叫んだ己を信じることを選ぶ。
何このゼロ、格好いい。
しかしラウンズを退け、かつ母艦が全部戦域から離脱してもゼロの策は止まらない!


ゼロは敵が接触してくると踏んでいた。
この話はかなり戦闘機が有利だわ。特にマクロス系統が。
ジノとアーニャは少なくとも自分達が信じるものの為、シーズンは信じるに値しないとし、シーズンから去った。
しかしゼロがここにいる限りこちらと手を組むこともないという。
彼らは独自に元の世界に戻る手段を探すと言う。まぁ、現時点でもとの世界に返す手段があるとしか言わないで具体的な手段を教えないシーズンでは無理な話だろう。
代わりにジノ達が機を窺う為に動ける手段を教えてくれた。
シーズンの新たなプラント、エアー・プラントの座標と内部構造を教えてくれたのだ。


しかしかなめ達が拉致された理由に関しては誰もが分からなかった。ランカはテッサから曖昧に口止めされていたから仕方ないし、宗介達が言える訳もない。
分かっていることはエアー・プラントが空の上にあること。その為にはリミ・エンドをどうにかしなければならないことだが、このリミ・エンドが厄介だった。
何せ天体観測が出来るのにある一定の高度に入るとジャミングがかけられているのか空に何があるのか分からないのだ。
遠くは分かるのに近くはよく分からない。そんな感じで。


一方グレイスはかなめのウィスパードの情報をオータム・ワンに渡していた。
ペネトレイターという言葉はシーズンにとって何らかの意味があるようだ。
しかし、たったそれだけの言葉で予知能力、或いはそれに近しい能力を持つと推測出来るグレイスさんも凄いんだが。


そして、やっぱりジノ達に元に接触を図ってきたのは、いなくなったアスハムだった。