NEOプレイ日記第40話『時を超えた神々の戦い』

東京にいたはずなのに、気がつけばどことも知れない空間。
ドルクが言うにはここはドラゴが作り出した空間なのだという。
そこにいたのは……。
巨大なドラゴ。
ただそれだけだった。
ザーラは瀕死の重傷を負いながらもドラゴに尽くし、全てを捧げようとした。
そう、彼女の力全てを。


ザーラは生きたまま、食われた。


そしてドラゴは言う。我を蘇らせたのは他でもなく人間なのだと。
人間が流す赤き血と、そして黒き憎悪が奴の力の源。それが長い年月を経て、蓄えられただけに過ぎない。
文明の名の下に破壊し、戦争と名を借りて殺戮を繰り返す。
故に邪神ドラゴは復活した。
だが、そんな事はイオニアには関係ない。


ゆいが待っている以上、彼女を救い出す為にも、邪神ドラゴを倒すだけだった。


ある程度ダメージを与えたと思ったら、今度は敵の増援を食らう事による体力の回復と全キャラに対する一定ダメージ。
しかもコイツ自身かなりの命中率を誇る。とりあえずかく乱とフルムの多重掛けは必須かも。
それでもフル改造で強化パーツに回避系を付けたシグザリアスでも20%残るのは微妙な不安材料だがね。
その頃、復活と同時に気を失っていたまいは奇妙な夢を見た。
それは紛れもなく彼女――そして剣とドルクの先祖である善神アーガマだった。
アーガマの力を借り、そして剣とドルクの力をも借りる事でようやくドラゴの力を抑える事ができた。
後は畳みかけるだけ。そう簡単に上手く行かないだろうが、それでもやるしかなかったのだ。


――例え何度も回復されようと、幾度となく全体攻撃を食らおうとも。みんなが倒れる訳にはいかなかった。


――それでも。
邪神ドラゴの奸計は始まった。
剣に直接人間の愚かさを説き、皆に渡った力を弱体化させようとしたのだ。
彼の心が折れた時、即ち人類が敗北したと同義だった。
それでも!


仲間がいる!


人間は一人じゃないから強くなれる。例え誰かと争う事があれど、それ以上の心があった。
争う為にいるんじゃない、みんなで力を合わせる為にここにいる。
人間の邪念がドラゴを生み出したとしたら、それ以上の人間の美しい心を信じて生きていけばいい!
ただそれだけの事。単純にして凄く重要な事。
それをドラゴに教えてやったまでの事!


ドラゴは倒れたが、それでも人間の邪念によって作り出された封印の岩は消滅してなかった。ましてやまだゆいも助けられてなかった。
では、どうするか――?
お兄ちゃんが動いた!
悪しき心を一心に受け、兄は……妹を助ける為に……。
こうして、ゆいは助けられた。
しかし、ドルクは……。
皆が悲しみに暮れていた時――。


ドルク復活来た!!


アーガマはまるでドルクにやるべき事があると告げたかのように、封印の岩があった場所からドルクを脱出させていた。
そう、まだ人間が邪念に満ちあふれないよう努力する事。
そして、もしも溢れた時にまたドラゴを食い止める心を持つ者がいるように。


こうして二つの世界を取り巻く脅威は全て去った。
これから光子力研究所でパーティーが行われるそうで、そこの中で地球側の人間は初めてリーガー達の熱い試合を見る約束が出来た。
だが、その瞬間。
天音が先ほどから何者かに呼ばれる感覚に襲われていた。
それはアルシグノスではない。
そう、これは――。


紛れもなく、空間転移術だった……。