第二次Z第39話『ザ・ザ・ラストレッドショルダー』

レッドショルダー基地の襲撃は私設軍に対する平和維持委員会の臨検という名目で動きます。
勿論レッドショルダーだから、キリコには思わない所も無いが、彼の元仲間も合流して叩くことになった。
その基地にいるのはペールゼン。かつてキリコが大時空震動に巻き込まれる前にいた惑星での上司だった。
ペールゼンはキリコに一つの可能性を見いだしていた。
異能生存体。250億分の1の確率で存在する、あらゆる危機を排して必ず生き残る因子。
理由はともかく、結果として異常な確率で生き残る者がそれだとペールゼンは提唱し、過去にキリコがいた部隊は全員がそれだという可能性があった。
こうして過去の惑星モナドでの戦いで、異能生存体だと言われていた五人の内、キリコ以外は全員死んだ。
ペールゼンが何故キリコと関係しているのか、それを知る為にも、PMCトラストと手を組んだペールゼンと戦うしかなかった。


まぁ、リーマン司令も撃破して、ひろしも撤退していったが、そこに戦闘を見て攻撃衝動を刺激されたイプシロンが襲いかかってきた。
機体の扱い方がフィアナ(こっちのルートでは殆ど出てなかった赤いATのパイロット)だと思ったキリコは思わず躊躇してしまう。
ATを破壊されたキリコの前に立ちはだかるイプシロン。彼を庇い殺さないでと頼むフィアナ。
ペールゼンがキリコを殺せと言い、イプシロンに情緒を教えたフィアナは逆の頼みをする。
混乱したイプシロンはフィアナを連れ去ると、残されたペールゼンはキリコの同僚達によって蜂の巣にされたのだった。


破壊され、放棄された基地の中でかろうじて判明したデータはこんな感じだった。
この基地を運営していたのはペールゼンではない。彼と配下のレッドショルダーはより大きな組織の一協力者に過ぎない。
そしてパーフェクトソルジャー(現時点ではフィアナのこと)をギルガメス軍から奪い、エリア11で実践データを集めていたのはその組織。
治安警察もその組織の末端であり、ペールゼンはそれに協力していただけ。
その組織の名前は秘密結社。更にペールゼンが協力する一方で、特定の人間の援助を受けてレッドショルダーを運営していた。
その援助者が国連の関係者である事。更にその人物は国連軍を組織し、世界を動かそうとしている。


その人物はエルガン代表なのでは、ZEXISは同じ立場だった人物と誤解しそうになっていた。
こうしてキリコの同僚達はそれぞれ別の道を歩んでいくことにした。一応ペールゼンへの復讐が片付いたので、一段落がついたようだ。
キリコは一つの過去を清算したと同時に、新たなパーフェクトソルジャー(PS)のイプシロンの登場、秘密結社の存在。
彼らが完全に過去と決別したとは違い、自分だけ取り残されてしまったような感覚に陥っていた。
キリコの戦いはまだ続いていく。


その頃、国連本部ではエルガン代表とアサキムが話し合っていた。
この世界にスフィアの所持者が二人いること、エルガンはそれに関与するつもりがないこと。そして……。


エルガン「私は君の行動に関与するつもりはない」
アサキム「口ではそう言いながらも、あなたは僕の力を必要としている」
アサキム「やはり、君は君だ。呆れる程に」
エルガン「何とでも言うがいい。私は私だ」


……何だ、この意味深すぎる会話は?
そのアサキムから早乙女研究所についての情報を得たエルガンがいたのだった。