第二次Z再世編第51話『シュナイゼルの仮面』

当然ルルーシュの連邦代表就任についてはインサラウムにも情報として渡っていた。
幸いなのは、ルルーシュの即位について反対している者も多い事。。


ユーサー「マリリン殿、30分したら世の部屋に来てくれ」


どんだけ節操が無いんでしょう。中身BBAでしょ?
下手すればアンブローンと同じ年ですって言われても否定要素が無いし。


一方トレーズ様は、ギアスにかからずしてルルーシュの元にいた。
彼らが手を結んでいるのは、五飛の共通の敵なのだから。
また五飛の仕業か……まぁ、本人の知る由も無いんだろうけど。
ルルーシュがこれからすべきことは、ユフィの悪名も霞むほどの行動。
世界征服の為にも、まずは基盤として連邦を手に入れた。
次は反対するシュナイゼルを筆頭とした軍勢を潰す事。


名実ともに独裁者となったルルーシュは、ZEXISからも脅威とされた。
ギアス抜きでもゼロとしていたのをまざまざと見せつけられているから。
で、独裁のメリットとして、電光石火の勢いで私腹を肥やしていた政治家や官僚達を粛正していた。
けれども、刹那からすればそれは恐怖で人を縛る行動だ。
現にシュナイゼルを筆頭として連邦の30%が離れている。
シュナイゼルはトレーズ失脚に一枚噛んでいる。
その理由はクワトロ曰く、見せかけとは言え平穏を保っている世界にトレーズが波風を立てようとしていたのを嫌っていたから。
その中で、まずはZEXISがどちらに付くかで考えられていた。
先手を打ったのは、ルルーシュの方。
会談の場所はアッシュフォード学園。


そこには、レポーターとなったミレイ会長や、自分が作ったフレイヤの結果を見て軍を抜けたニーナ、それとリヴァルがいた。
そう考えるとこのアッシュフォード学園の生徒会は凄い。
皇帝陛下のルルーシュ、ナイトオブゼロのスザク。
皇女殿下でエリア11総督のナナリー。初代連邦代表のリリーナ。
黒の騎士団の幹部カレン。フレイヤを開発した天才少女ニーナ。
ソレスタルビーイング所属の沙慈にアロウズのエースパイロットのルイス。


何この生徒会怖い。


ルルーシュとトレーズの前に案内をする役として、カレンとヒイロ、それに五飛がいた。
ヒイロは当然として、五飛はトレーズの顔を心に刻みつける為。
あえて二人になったカレンは、ルルーシュに今までの疑問を全てぶつける。
けれども、それをルルーシュは答えてくれなかった。


ルルーシュ「さようなら、カレン…」


それを一人になった所で言うのは反則だよ……。
会談は外部に漏れる事は無い。故にZEXISと元の口調で――ゼロの口調で語る。
勿論ギアスについての対策を仕込んでいる。
スメラギさん曰く、25の対策を持っている。
ルルーシュ曰く、23の対策はすぐに分かったが、残りの2が分からないので何もしない。
何この腹の探り合い……。


そして、トレーズの口からエルガンの居場所を教えられた。
彼はイノベイターの元にいた。
何故そんな所に、それも今でも。
傀儡にする以上の理由があると言うのだろうか?
ルルーシュとの会談は決裂に終わったが、その直後に帝都ペンドラゴンがシュナイゼルの手によってフレイヤで消滅した事を聞く。
シュナイゼルは皇帝に相応しい人物がいると言った。


それは、生きていたナナリーだった。
ナナリーはギアスを使う事を由としなかった。だからシュナイゼルの元にいる事を選んだ。
そして、ルルーシュはナナリーをも否定する。その本震はうっすらと理解した人間もいたが。
フレイヤを宣戦布告もなしに使うような連中にZEXISは協力出来ない。
3日後、フジでルルーシュシュナイゼル達の戦いが幕を開けようとしていた。


ルルーシュ「ミス・スメラギ…。世界を統べる資格は何だと思う?」
スメラギ「私はそれに答える資格はないわ」
ルルーシュ「なるほど。ソレスタルビーイングらしい返しだ」
スメラギ「あなたの答えは?」
ルルーシュ「壊す覚悟……世界を! 自分自身すら!」


ああ、そういう事ね……。
当然スメラギさんはソレスタルビーイング。戦争幇助には介入だった。


咲世子さんも生きていた。彼女の直属の上司であるディートハルトがシュナイゼルの元に付いていたが、それでも彼女はルルーシュの元にいた。
かろうじてフレイヤの直撃を免れたが、怪我をして今まで動けずにいたのだ。
巻き込まれたナナリーはシュナイゼルが用意した囮。


こうして、戦いが始まろうとしていた。
シュナイゼルはナナリーに嘘をついた。
ペンドラゴンの住人は全てフレイヤの餌食になってもらっていた。
けれどもそれをナナリーには嘘をついた。
シュナイゼルはコーネリアが反論する中、拒絶する者には容赦なくフレイヤを撃つつもりだった。
ゼロがカオスなら、シュナイゼルは虚無。
虚無でしか無かった。


ランスロットアルビオンに乗った朱雀の前には、ナイトオブワンすら太刀打ち出来なかった。
戦争に介入するZEXIS。そして起きる戦闘に、戦場は酷い有様になっていく。


ルルーシュが援軍を出せば、シュナイゼルフレイヤをナナリーに撃たせる。
シュナイゼルがホワイトファングからの援軍を出せば、ルルーシュは富士山にある桜台との採掘場を爆発させる。
とにかく混沌とした戦場に、ZEXISは両者を討つ。
けれども両者退くに至った。


そう思われたが、最後にシュナイゼルが放ったフレイヤで状況は変わる。
既に開発者であるニーナはフレイヤに対する対策を施していた。
フレイヤは組成を変化させ、消滅させる。
ならばその変化に対応するプログラムを作れば良い。
問題は刻々と変化する組成に対応するプログラムを作れる技術と、それから即座にフレイヤに対応出来る射撃技術。
ルルーシュと、スザクがそれが出来た。
フレイヤを無効化した二人は即座にシュナイゼルの乗るダモクレス内部に突入する。
シュナイゼルの策は、内部に入ったルルーシュに、脱出した後フレイヤを発射する事。
その為にナナリーを脱出出来ない環境を作り上げた。


問題はルルーシュがそれを予測していた事。
何故ならルルーシュシュナイゼルの本質を見抜いていたから。
朱禁城での対局に、トレーズの失脚、パング・ハーキュリー大佐のクーデター、黒の騎士団への情報リーク。
全てにおいて負けない所でゲームをしている。
故に、ダモクレスを放棄すると。
シャルルは昨日を、シュナイゼルは今日を、ルルーシュは明日を望んだ。
明日が例え今日より悪くなるかも知れないが、人は幸せを求め続けるのだから、良くなるとルルーシュは信じていた。
何故ならルルーシュは世界を見てきた。
不幸に抗う人、未来を求める人、皆が幸せを願い、抗い続けた。


その会話の最中、会話しているはずのルルーシュがそこにいた。
何故ならルルーシュシュナイゼルの思考を呼んだ上で、録画していたのだから。
為す術も無くギアスをかけられるシュナイゼル
その内容は、ゼロに仕えるというもの。


決してルルーシュに仕える訳では無かった。


残されたシュナイゼルの側近であるカノンはギアスの効果を目の当たりに死、裏切ったディートハルトには役割があった。
螺旋王が自らの力を後世に語り継がせる為にヴィラルを語り部に選んだように、ディートハルトにその役割をさせた。
こうしてシュナイゼルの反乱は終わり、残ったZEXISにトレーズが率いる軍が押し寄せていた。


アザディスタンの難民キャンプにいたリリーナ、マリナ、シェリルはエリア11での戦いの話をしていた。
そこに現れた神楽耶。彼女はエリア11に来て見定める事を提案する。
彼女はトレーズの考えも、ルルーシュの考えも理解していた。
リリーナは神楽耶と共にエリア11へ行き、マリナはシェリルの誘いで宇宙へ行く。
宇宙から地球を見た事が無い彼女には、そして自分の迷いを見透かしていたシェリルの誘いを断らなかった。