ストーリーとか

一応ネタバレ回避用。
少女が死んで、死神は自分の存在意義を捨てた。
そんな物語。
物語の舞台は少女ーー怜が死んだ1999年に遡る。
彼女は八十稲羽の病院に入院していた。
彼女は親に捨てられ(本名の由来からしてアレなレベル)、友達は退院していく中、結果的に死んだ。
病院から聞こえる高校の時計の音が印象に残っていた。
そして彼女の意識は死神ーー善、本名クロノスに委ねられた。
しし、か彼女は取り乱すこともなく、ただ何の反応もしなかった。
その様子は今まで導いてきた人間とは違った事に興味を持ったクロノスは、戯れに彼女の意識を形作った世界を作った。
行くはずだった高校と、イメージが優先されて出来た時計塔。
しかしその世界を作る行為がやってはいけなかった。
飢餓に苦しむ人間の前にフルコースを並べておきながら食べることを禁ずる行動に、やがて怜は取り乱し、結果として記憶を封じるしかなかった。
そしてクロノスもまた、善と名前を変えて記憶と自分の能力を封じた。
文化祭は祭り。
しかしそれは祀りだった。
死者への祀りが延々と続く中、そこに二つの時代を隔てた異邦人たちがやってきた。
彼らと共に、自分が封じた記憶を取り戻す戦いをしていた。
そして彼は異邦人たちによって、生きること、その意味について考え、やがて自分なりの結論に至る。
その結論の結果、かつて自分が封じた半身と戦う事になる。
そして、その果てにあるものは。


ざっくりと書きつつも、肝心要の原作メンバーについてはあえて殆ど触れない記載方法にした。
もっと細かく書こうと思えば書けるんだが、それはあえてしない。


しかし、ストーリー面で言えば、これは確かにペルソナシリーズだ。
どちらかと言えば普遍的無意識の概念やクロノスという存在などから、2の概念が多少あるかなって印象だ。
今回は3のルートを行ったこともあり、どちらかと言えば4の和気藹々とした印象よりも、少しだけギスギスした集団によるメンバーが、仲間とは何だと考え直していくストーリー。
結果としてお互いこの物語の記憶はなくなったが、それでもその時の事は心の奥底で覚えていた。
これから彼らは同じ目的の為に集められた集団ではなく、仲間になっていくのだろう。


3の原作をやってなかったらそういう印象になるストーリーだった。
この後半月もしない内に荒垣先輩が死んで、最終的に主人公も死ぬんですが。
何と言うか……。
なお、荒垣先輩とコロマルは原作でもペルソナが進化はしなかったが、当然こっちでも進化はしない。
代わりにオーラをまとった雰囲気になるが。
生きると言うことに死神が真っ向から考え、そして答えを見つけるまでの過程は良かったわ。
その一方でギャグはちゃんとギャグとして成立しているし。
二つの作品のキャラが原作の年齢でそのまま出会ったらこういう感じになるのだろうと言うことが公式からでも分かったのは嬉しい限りだ。


とりあえずストーリー面で言えばこんな所だろう。
明日はその他のことについて考えて書いてみるとしよう。